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再び対決かヴィクトワールピサと王者ローズキングダムの皐月賞決戦!!


 ヴィクトワールピサが皐月賞に向けて好発進、というよりも王手をかけました。弥生賞はヴィクトワールピサの真価を問う上で大きな一戦でした。
 1・7倍の圧倒的な支持率。それに次ぐ人気がエイシンアポロン。朝日杯FS2着のエイシンアポロンを物差しにして、朝日杯FS優勝の大将格ローズキングダムとの力関係を計る上で見逃せない一戦でした。
 ラジオNIKKEI杯2歳S以来、2ヵ月半ぶりの実戦。初めての急坂の中山。そして雨が降り続く重馬場で1番枠。それまでの4戦は高速の良馬場。初めて遭遇する試練に悲鳴を上げるかも知れないと考えていたのですが、驚くべき性能の高さ、驚くべき勝負強さ。ゴール寸前で先頭に立ったエイシンアポロンを目がけて、窮屈なインコースを突いて猛追し、寸前でエイシンアポロンの外からグイと差し込んだのです。
 4コーナーでは中団のインコース。先頭とは差があったので、届かないかも知れない、直線は前が詰まり、ブレーキを踏んだときには、ああ、万事休す!とも思えたのですが、外に態勢を立て直し、そこから矢のように伸び、ゴールではエイシンアポロンを半馬身差し切ってドラマティックな優勝。スタンドは大歓声。
 前半5ハロンが63秒6、明らかにスローペース。展開も決して恵まれたわけではなかったのに驚くべき末脚と勝負根性です。しかも、差し切ったときにも余裕すら感じたのですから底知れない強さを感じられました。
 10月25日の京都競馬場。新馬戦。1番人気に推されたヴィクトワールピサ。2番人気がローズキングダム。いつでも抜け出せる好位置から、インを突いてローズキングダム。やや前の馬が膨らみ、その馬の外を回る羽目になったヴィクトワールピサ。激しく追い詰めたところがゴール。ラスト2ハロンは11秒3-11秒3。3番手以下が5馬身も離されたことからもハイレベルの戦いでした。
 当時、武豊騎手は「ローズキングダムと馬体を併せてマッチレースをしたかった」と、コメント。この時点で、武豊騎手も相手、ローズキングダムの能力の高さを認めていたのかも知れません。
 ローズキングダムと新馬戦後の方向性は違いましたが、いずれにしても皐月賞、ダービーの3歳頂上決戦で再び激突することは確か。ローズはスプリングSから皐月賞へ。新馬戦以来の対決。あなたはヴィクトワール派? それともローズ派? という皐月賞になるかも知れません。
 弥生賞で2着に敗れたとはいえ、正攻法で臨んだエイシンアポロン。初めての2,000mでヴィクトワールピサと半馬身差。本番の皐月賞に向けて大きな収穫を得たのではないでしょうか。
 一方、期待されながら11着と大敗したアドマイヤテンクウ。この重馬場に脚をとられてフットワークがバラバラ。良馬場で巻き返し、というよりもダメージはかなり残りそうです。それにマイナス20Kの体重。テンクウにとっては厳しい春の陣になりそうです。