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それは愛する親子の応援が届いたHappy・Day


 中山はインサイドがボコボコして悪い。この日は午前中に小雨もあって、できるだけ馬場の内側を走らないことが鉄則のような状況でした。

 そうした中にあって「ダービー卿チャレンジT」が行われました。1番人気は着実に地力を付けてきたダイワマッジョーレ。前走の東京新聞杯でも2着とマイル戦の適性を実証。中山記念2着の中山巧者で好調ダイワファルコンが2番人気。ヴィクトリアマイル2着、関屋記念レコード勝ちのドナウブルーが3番人気。

 強力な逃げ馬が不在とあってスローペースになると予測。私は前残りの競馬を考えていました。スタートは内枠からガルボが飛び出し、ドナウブルーが続く展開。外から思い出したかのようにファイアーフロートがしごいて先頭。これを引っ張りきれない勢いでトウケイヘイローの松岡騎手が背中を丸めるようになだめています。

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 直後の外にはリアルインパクトとネオヴァンドーム。その後のインにダイワファルコンがいて、ダイワマッジョーレ、リルダヴァルがいて、スマイルジャックとダノンヨーヨーが中団。後方にはホーカーテンペストとオセアニアボス。

 終始掛かり気味なトウケイヘイローが直後にいるために、逃げたファイアーフロートもペースを極端にダウンすることができず、半マイルが45秒5というキツイ流れ。1000m通過が57秒4と緩みない流れで縦に長い展開。

 4コーナーで我慢しきれず先頭にたったトウケイヘイロー。直後のガルボがその外から進出し並びかけます。ドナウブルーが内で、外からダイワファルコンが迫ってきました。さらに中団の外に上がってきたダイワマッジョーレの勢いも目立ちます。

 好位のドナウブルーは失速。リアルインパクトもダメ。トウケイヘイローを捉まえようと必死のガルボも坂を上がってから今一息伸びを欠き、そこへダイワファルコンが急接近。さらに外から際立った伸び脚でダイワマッジョーレが猛追。

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 先頭でしぶとく頑張るトウケイヘイローに、ダイワマッジョーレが1馬身、半馬身、首と迫ったところがゴールでした。

 ダイワファルコンの内から直線、馬込みを縫ってきたオセアニアボス、その間にガルボが馬体を併せてゴール。3着はクビ差でダイワファルコンが確保。

 それにしてもハンデ戦、1着のトウケイヘイローから10着のドナウブルーまで0秒5差という接近戦。ハンデ、コース取り、枠順次第では大きく変わる要素は十分でした。

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 1分32秒6も馬場状況を考えると優秀なタイム。過去10年で3番目に速い時計。ハンデが55Kだったとはいえ4歳馬トウケイヘイローの急成長ぶりには、正直驚かされた思いです。今年の有望株といえるでしょう。

 この日、トウケイヘイローの手綱を取った松岡正海騎手は、6レースのカフェリュウジンで優勝。2003年3月1日の初騎乗以来、10年目でJRA通算600勝を達成。そこら中に松岡スマイルを提供していました。

 またこの日は、松岡夫人がまだあどけない長女を連れて競馬場に応援で来場。そして記念すべき600勝と重賞優勝の両手に二重の喜び。

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 「本当に今日は競馬場に来て良かったです。Happyでした。」と松岡夫人。その隣りで私のズボンを引っ張る長女が「パパ、パパ」と。

 とても愛らしい長女の手を引く婦人。幸せいっぱいの松岡ご家族でした。

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