春のGI第1弾「高松宮記念」は、1番人気のスズカフェニックスが3着に敗退。この結果はまさに「運」が大きく左右したと思います。枠順が発表されてビックリ。なんと最内の1番枠。直線勝負のスズカフェニックスにとっては最悪のシナリオ。この枠順では最後方に下げて、4角から外に出すか、あるいはカベになることを承知で、イン狙いに徹するか、1つの賭けに迫られていました。しかも、乗りなれた武豊騎手から福永騎手にバトンタッチ。かなりのプレッシャーだったはずです。
一方、これまた2番人気のローレルゲレイロ。絶好調をアピールしていましたが、先手を取りたいゲレイロにとっては、16番枠はかなりの痛手。できるならば、スズカフェニックスと交替したかったのが本音だったと思います。ゆえに内からフサイチリシャールに煽られ気味になり、印象として懸命に先行している感じとなりました。
私は今回の高松宮記念は、私なりに自信がありました。キンシャサノキセキです。前走の阪急杯で5着でしたが、安藤勝騎手がポジションを気にして軽く仕掛けたら、口を割って引っかかり、しかも、開幕週の最高の馬場コンディションなのに外々と回るコースロス。更に、4角ではすぐ隣りにいたハイソサイティーに、外に弾き飛ばされる大きな不利。まるで競馬になっていないのです。それでも5着ですから改めて能力の高さを感じ取りました。しかも、今回は岩田騎手に乗り代わり。武豊、安藤勝というスーパージョッキーがドバイに行きで不在。日本騎手界を代表する闘将の一人、岩田騎手に当然熱い視線。1,200mであれば折り合いは心配なし。中3週という登板も2戦2勝。もし、これで負けたら運だと推察したのです。
「高松宮記念」はスズカフェニックスがスタートで大きな躓き。かろうじて落馬は免れたものの後手に回ってしまいました。ローレルゲレイロはフサイチリシャールにぴったりとマーク。前半が33秒4で半マイル通過が44秒4。さすがにGI 1,200mで緩みない流れ。4角で勝負を賭けたフサイチリシャールが力強い脚で抜け出し、離しにかかります。実は、ここで好位置にいたキンシャサノキセキの岩田騎手が、まずい、と思ったのかゴール200m手前からリシャールを追いまくります。結果的に首差負けの2着だったのは、この早目の仕掛けだったのです。リシャールが飛び出さなかったら、追い出しをワンテンポ遅らせて凌ぎきったはずでした。この辺りは運ということでしょう。
目下2連勝の4番人気ファイングレインが優勝。ゴール前でキンシャサノキセキを首差捉えました。私は、このフサイチグレインは4番人気でしたが、ここ2戦、出負けしていること。中京の小回りコースは過去2戦の乗り方では厳しいと判断。軽視してしまいました。しかも、前週のスプリングSでレッゴーキリシマに騎乗し、持ち前の先行力を生かせず、なんのメリハリもないレースをした幸騎手に不信感を抱いていたことも事実。
それが、好位グループ、キンシャサノキセキの真後ろを追走。最高のポジション。これが結果的に勝利を呼び込みました。ここ2戦のレースでは優勝はなかったはずです。
大外から差を詰めてきたスズカフェニックスは、勝負の決着があらかたついたところでの3着でした。
競馬は「運」です。この運を取り込んだものが勝者になるのだなあ、と改めて確認したところです。
枠順という運が大きく左右したGI高松宮記念\(-o-)/
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