第43回「スプリンターズS」は、まあ、結果から考えれば、至極順当な成績だったと思います。本番を直前に控えて、主役になったはずのスリープレスナイトが故障で引退。これで豪州からの遠征馬シーニックブラストも加えて、激戦になったという見方がほとんど。1番人気のアルティマトゥーレは直前のセントウルSで圧勝。この内容から多くの支持を集めたようですが、セントウルSが5番人気、外枠で揉まれず2、3番手という理想的な競馬でした。トライアルが上手くいきすぎて人気薄ながら大好走。それで本番で人気を集めて敗退というケースは一般的にありがちなこと。内枠の2番枠では大丈夫か、外から被せられると…不安がよぎりました。
結果的にこの2番枠があだになり5着。直線で前が窮屈になり、前に出るに出られず不完全燃焼。松岡騎手も悔しかったに違いないのですが、馬券を購入し、大金をはたいたファンのほうが、もっと悔しいのです。
ゴール前の激しいデッドヒートは、逃げたローレルゲレイロの粘り腰に凱旋。ミクロの大接戦に涙したビービーガルダン。長い写真判定は微妙な「鼻差」でした。提出された判定写真を見てもどちらとも言えない大接戦。同着では…という声。GIだから同着はない、という声に理解苦しみます。
今回のスプリンターズSは、キーランドCで逃げたゲットフルマークや、ダッシュ力が売り物のウエスタンダンサーなどが不参加。これで主導権を楽に取れるローレルゲレイロにとっては願ってもない展開。アルティマトゥーレやビービーガルダンは2、3番手からの競馬で成功していることから、今回も折り合いに専念。
まさにローレルゲレイロの舞台でした。セントウルSは夏負けの影響、急仕上げで馬体減。59Kの斤量。負ける材料は揃っていました。もともと、1番人気には縁がない馬でしたが、さすが高松宮記念で差し返す形でスリープレスナイトを破った馬。1級品のスピード。1級品の粘り腰。さすがでした。
ビービーガルダンは緻密に計算された騎乗だと思いますが、仮に安藤勝騎手がローレルゲレイロを相手だと考えていれば、もっと早目に叩きに出て、早目に抜け出す形があったと思いますが、アルティマトゥーレが気になっていたのかも知れません。
私は逃げ残り、前残りがあると思いつつ、テレビ愛知オープンで1分6秒9のパフォーマンスを演じたトレノジュビリー(7番人気)に期待。岩田騎手がキンシャサノキセキを捨ててこの馬を選択。テレビ愛知の手応え、速さを肌で感じている岩田騎手。先週、本番前の追い切りと、彼がつきっきりで騎乗して調整。このこだわり、情熱に賭けたのですが、0秒3差6着。ゴール前では間に割って入る形で3着争いに加わったのですが、3着から首・頭・頭差。惜しかったです。
鼻差1センチもあったかな!?という歴史的なミクロの大接戦に興奮!!
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