アベコーちゃん、いいね、やろう!♪キタサン祭り♪と涙の菊花賞!!
クラシック3冠目、第76回目の「菊花賞」は、好天の京都競馬場で精鋭18頭を迎えて行われました。 今年は皐月賞、ダービーを制した2冠馬ドゥラメンテが不在。そんな中、神戸新聞杯で彗星のように現れた大器リアファルが1番人気。これに神戸新聞杯で2着だったリアルスティールが春の既成勢力の代表として2番人気。これにダービー2着のサトノラーゼン、新進スティーグリッツと続きました。 神戸新聞杯を逃げ切ったリアファルが17番枠。先行スピリッツミノルがその外の18番枠。それなら内からミュゼエイリアンが主導権を取るのか、など考えていたらリアファルの外からスピリッツミノルが捨て身で果敢に飛ばします。2ハロン目が11秒1というペースを踏みます。スピリッツミノルがグングン逃げ脚を伸ばします。仕方なくリアファルのルメール騎手が懸命に手綱を絞り2番手をキープ。 レッドソロモン、ミュゼエイリアンが少し離れたところで3番手争い。そこからまた離れて内ピッタリにキタサンブラック。真後ろにリアルスティール。その直後のインに好スタートのサトノラーゼン。これをピタリとタンタアレグリア。中団の後方にはマッサビエルで、その後ろにはブライトエンブレムが追走。 前半の3ハロンが35秒4。昨年が37秒0、その前が37秒2、3年前のゴールドシップが勝ったときが37秒1。明らかにオーバーペースの入りでした。そして1000m通過が60秒2。飛ばしたスピリッツミノルがここでペースダウン。ようやく13秒台に落とします。そこへリアファルが接近。ミュゼエイリアンが3番手。キタサンブラックがピタッと折り合いがついて内ラチ沿い。その直後にリアルスティール、アルバートドックが続き、サトノラーゼンとタンタアレグリアが並んで追走。 動きがあったのは京都名物の坂、3コーナー付近でした。一気にミュゼエイリアンが仕掛けて先頭。これに外からタガノエスプレッソ、アルバートドックがスパート。リアファルとスピリッツミノルがそのあとに下がります。内からリアルスティールとタンタアレグリア、その外へマッサビエル。キタサンブラックとベルーフが中団。サトノラーゼンがまだ動きません。 ここから12秒1-12秒0-11秒9-11秒6にアップ。 そして4コーナーで逃げるミュゼエイリアンにリアファルが迫って来ました。リアルスティールが直後に迫ります。そのとき最内に進路を取ったのがキタサンブラック。それに続こうとタンタアレグリア、続くサトノラーゼン。そしてゴール前で先頭に立ったリアファルを内から力強くキタサンブラックが捉えます。そしてリアファルの外からリアルスティールが猛然と肉薄。 キタサンブラックが待望のGI、念願のクラシック制覇。クビ差でリアルスティール。半馬身差でリアファル。タンタアレグリア、サトノラーゼンと続きました。 優勝したキタサンブラックの父はディープインパクトの兄のブラックタイド。初のGI優勝となりました。また、サブちゃんこと北島三郎さんはオーナーとして、初めてのクラシック制覇で、GI初優勝でした。また清水久詞調教師も初のGI優勝。一方で北村宏騎手も初めての3歳クラシック制覇。初めてづくしの菊花賞の感動のドラマでした。 思えば、1984年、セントライト記念で圧倒的支持を受けて優勝したシンボリルドルフが、見事に菊花賞も制し3冠を達成。あれから31年の月日が流れました。 感極まって熱い涙が流れる中、替え歌で「祭り」をアカペラで披露する北島三郎さん。 「北島さん、皐月賞、ダービーで優勝したら「祭り」を、やりましょうよ」と、喜びに沸くスプリングステークスの表彰で北島さんに進言。 「アベコーちゃん、いいね!やろう!」と、ニコニコ顔で答えてくれたサブちゃん。あれから7ヵ月の月日が流れていきました。
Category: 競馬 /