安田記念を無念の除外というよりも屈辱のレーティング10位という評価で、出走まかりならず、という判断を受けたGI馬セイウンワンダー。春はマイラーズCを1度使って安田記念、そして宝塚記念というステップを踏むはずでした。
そのセイウンワンダー。連勝中のゴールデンダリアと人気を分ける形。結局、3・6対3・7倍でわずか10円支持が高くセイウンワンダーが1番人気。
当初、安田記念で狙おうと考えていた馬で、私の思い入れが強かったのですが、出走の顔ぶれを見渡したところ、逃げ馬がたった1頭。シルポートしか見当たらないのです。都大路Sで◎を打って5馬身差の独走。高額配当をプレゼントしてくれました。しかも、東京コースでは前走のメイSで2着。前半オースミダイドウに行かれて不本意な競馬だったにもかかわらず粘りに粘ってショウワモダンの2着。勝ち馬は安田記念を優勝。そのメイSのとき以上に楽な展開が望めて、芝1,800mは7戦3勝2着3回。バッチリの適応力。まさに勝って下さい、と言わんばかりのエプソムCに見えたのです。
ゆえに私の結論は、◎シルポート○セイウンワンダー。この2頭で決まる公算が大と見て、3番手にトウショウウェイヴが得意の東京がラスト開催、そして中舘騎手に乗り替わって、今回はシルポートの2、3番手で駒を進めるかも知れない。となると3着に食い込めると高配当が望めそうだ、と思いつつ▲印。
レースはシルポートが予想通り主導権。中から仲舘トウショウウェイヴが2番手と、思った通りの展開。セイウンワンダーが中団の内を追走し機を窺います。もう1頭のゴールデンダリアは後方の外目で展開。
3角から少しピッチを上げて、少し離し気味に逃げるシルポート。5ハロン通過が58秒9。中間の降雨と最終日で、やや時計を要する馬場状況。速すぎず、遅すぎずいい感じの逃げ。セインワンダーが4角で好位置近くまで進出。直線外に出すとひと追いごとに前に接近。逃げたシルポートは馬場状況を考慮してインサイドを開けて、必至の逃げ込み策。そのとき開いたインからキャプテンベガが猛然と追撃。逃げるシルポートはあと200m手前で馬体を並びかけられ厳しくなりましたが、そこからがこの馬の真骨頂。内にキャプテンベガ、外にセインワンダーの叩き合い。3頭鼻面を揃えてゴールイン。結果は勢いに勝ったセインワンダーが優勝。2着が驚異の粘り腰シルポートで鼻差。更に鼻差でキャプテンベガ。それから半馬身差で最内を突っ込んだセイクリッドバレー。大外からゴールデンダリアと0秒1差の大激戦。さながらハンデ戦の様相となりました。
優勝したセイウンワンダーは中1週でも宝塚記念にも登録。出否は現段階では分かりませんが、秋の毎日王冠、天皇賞と夢が広がります。同時に、逃げて粘りに粘ったシルポート。毎日王冠で強力な同型が不在という局面では不気味です。といりあえず、この夏は疲労を癒して静養させると思われますが、秋が楽しみな馬です。
ハナ・ハナ・ハナ差の名勝負?!セイウンワンダー怒りの一撃!!
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