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父に届けと発奮したグランプリボス!見事な弔い合戦でGI制覇!!


0511_02  スプリングS4着、ニュージーランドTが3着と、歯がゆい思いをさせていたグランプリボスが、GIということで目覚めたのかNHKマイルカップを、あっという間に突き抜けました。
 次々に背中の相方を替えているグランプリボスは、NHKマイルCを予定通りウィリアムズ騎手を指名。馬体も500Kまで絞り込んで一寸の狂いもない仕上がり。どこでウィリアムズ騎手が仕掛けて出るのかが、ひとつのポイントでした。
 というのも、フォーエバーマークにテイエムオオタカとリキサンマックス。主導権を取りたい馬が多く揃って、どう考えてもハイペースになると考えたのです。グランプリボスにとっては、仕掛けのタイミングさえ間違わなければ当然チャンスでした。ただし、もしコティリオンと同じ位置にいて、そこからヨーイドンの追い比べになると、毎日杯でレッドデイヴィスに首差まで肉迫したラスト33秒台のコティリオンの末脚に屈するかも知れなかったのです。
ということは、コティリオンよりも一歩早目にリードを取って、その勢いでゴールを目指すことが優勝への条件のように思えました。グランプリボスのウィリアムズは何度もグランプリボスの録画を見て、騎乗方法、レースの位置取りを研究したというのですから、まずは彼の努力が報われました。
1分32秒2は昨年のダノンシャンティが記録した1分31秒4には及びませんでしたが、過去10年で2番目に速い時計。反面、一昨年の優勝馬ジョーカプチーノが1分32秒4で圧勝したあと、ダービーに出走という強行軍が応えたのか右前の深菅を痛めて1年5ヶ月の休養。昨年のダノンシャンティも目指したダービーを骨折で取り消し。2着のダイワバーバリアンは、NHKマイルCから脚部不安でまだ休養中。4着のサンライズプリンスも屈腱炎でまだ休養中。5月には手術を施行する予定だとか。
そういった悪しきデータがあるものの優勝したグランプリボスには、なんとか無事で次走につなげて欲しい気持ちです。0511_01
父のサクラバクシンオー。NHKマイルCが迫った4月30日、心不全のために他界してしまいました。まさに今回のNHKマイルCは父サクラバクシンオーの弔い合戦だったわけです。バクシンオーの一番の代表産駒グランプリボス。貴重な父の血を、是非とも後継馬として伝えて欲しい思いです。
 今回のNHKマイルCは「もう少し枠順が内だったら・・」という小牧太騎手が悔しがりますが、最後方からラスト33秒4の強烈な末脚で迫ってきたコティリオン。破壊力はまさにGI級。秋に向けて成長が楽しみになりました。
 注目していた2戦2勝のヘニーハウンド。ピンナ騎手が仕掛けて好位置に付けたものの馬自身がファイト満々で、折り合いを欠き、直線は外から来られると失速。結果は12着でしたが、キャリア2戦でマイル1分33秒3。得るものは少なくなかったはずです。秋に向けての注目株です。