競馬の世界にはフロックということはありますが、その逆で、やはりホンモノだったと言うこともあるのです。
そのホンモノだったかどうかを確認しておきたい、と思った代表格だったのが、エプソムカップに登場してきたのがダークシャドウ。当然ながらエプソムCは断然の1番人気。ただし、連日の雨で馬場状況は良馬場まで回復したものの水分を多く含み、状況は道悪のようなコンディション。やや重馬場で勝っているものの本当に大丈夫だろうか?と、懸念を持つファンも少なくはなかったのです。
4月3日の阪神、大阪杯ことでした。天皇賞に向う馬が勢ぞろい。このレースにはヒルノダムール、エイシンフラッシュに、ダノンシャンティ、ドリームジャニーとGI級のトップホースがズラリ。レースはゴール前で一歩先に抜け出したヒルノダムール、外から鋭く迫るエイシンフラッシュ。この2頭の争いと思われたのですが、一番外からケタ違いの瞬発力でダークシャドウが、まさにすっ飛んできました。エイシンフラッシュを差し切り、ヒルノダムールまで飲み込みそうな勢いで2着。わずかハナ差届かなかったとはいえ勢いは一番でした。このときの1、3着馬がこの後の春の天皇賞で1、2着。
大阪杯では、恐らく多くのファンの目には、凄い追い込みを見せた馬がダークシャドウであることに、即座に反応できなかったはずです。それもそのはずで、大阪杯の直前のレースが1000万の調布特別。GIで戦い抜いてきたトップクラスの馬を相手に、別定戦では余りにも分が悪いと思えて当然でした。
そういう意味合いもあって、今回のエプソムカップはその真価が問われる一戦だったのです。フロックかホンモノか!
好位置の4番手を追走。いつでもスパートできる態勢。なかなかの手応え。直線中程で福永騎手が仕掛けると一気に先頭に立ち、そのまま後続を寄せ付けず、後続に2馬身半差の圧勝劇。時計の1分47秒3は過去10年で、良馬場発表のものとしては一番遅いタイム。馬場状況が悪いものだったので参考にはならないでしょう。
それより横綱相撲だったことに、秋のGI戦線、とりわけ東京の天皇賞が楽しみになりました。キャリア8戦、508Kの大柄な馬体で、奥手のダンスインザダーク産駒。大きな飛躍が期待できそうです。
あの大阪杯でハナ差2着と肉迫した地力はホンモノだった圧巻のエプソムC!!
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