「あれ?おかしいぞ!無い。無いぞ。こっちのポケットに入れたのに・・」と、ポケットからすべての物をすべて出しても、バックの中をくまなく探しても、馬券がないのです。
ひょっとして、発券機の近くに落ちているかも・・と、チェックして見たのですが目的の馬券は見つかりませんでした・・。
時は15時40分。その日の中山メーンの七夕賞が、刻一刻と迫っていた焦りもあって、どっと梅雨明けの暑さの汗と、嫌な冷や汗とで顔中が大洪水状態。気象予報士のTBSの斉藤さんにも、手伝ってくれて探して頂いたのですが、とうとう発見できず。
この日の京都のメーン「プロキオンS」で、私が◎を打ったのがシルクフォーチュン。ダート1400mで何が何でも先手を取って行きたいはずのトーホウオルビスにインオラリオ、アーリーロブスト。そして、この日の断然人気のケイアイガーベラ。内枠の2番枠そのケイアイガーベラが引いたので、これは砂を被りたくないから負けまいと前に行くはず。また人気のナムラタイタン、ダノンカモンも当然ケイアイガーベラがマークなので、早めのスパート。
そうなることを予測してここ2戦のダートでラスト34秒台の芝並みの切れ味を見せているシルクフォーチュンの末脚。この瞬発力に夢を賭けたのでした。前走の天王山Sなどは大きな出遅れがあっても、ラスト34秒8の末脚で披露。優勝したワールドワイドと0秒5差だったじゃないか。
結果は予測通りの展開。内枠で揉まれることを嫌ったケイアイの秋山騎手が、勢いよく飛び出していきます。これを追ってアーリーロブストにトーホウオルビス。ナムラタイタンがピッタリと付いていきます。そのあとにダノンカモン。
前半3ハロンのラップが33秒9で半マイルが45秒6。まるで芝1200mのような猛烈なペース。最後方でも気持ちよく追走している感じの◎シルクフォーチュン。
4コーナーを回ってラストスパートをかけるケイアイガーベラ。その直後にナムラタイタンと、ダノンカモンが接近。4角で後方馬群に追いついて、抜群の手応えで追撃態勢のシルクフォーチュン。馬群の中に突っ込み、上手く間を縫うように急接近。
ケイアイガーベラの直後に迫ったダノンカモン。その間隙をついてもの凄い末脚で、一瞬の旋風(つむじかぜ)のように、あっという間に抜き去ったシルクフォーチュンが先頭に立ち、一気に突き抜けていたのでした
。
「それ藤岡!藤岡!藤岡!よし!」と、大きな声で連呼してガッツポーズをしてしまった私。この時点では3連単の馬券が、左のズボンのポケットにあったはずでしたが、嬉しさのあまり有頂天で、気の緩みがあったのかも知れません。
3連単がほぼ本線で的中していて11万7300円也。自分の予想だけが命、自分の予想からしか馬券を買わない私にとっては、なんとも情けない結末となったのです。
さらに、私自身が絶対というような自信があった「七夕賞」の◎タッチミーノット。ゴール前で外から猛然と追い込んだのですが、惜しくも首差届かず2着。力を入れて買った10番の単勝、馬単、3連単の頭流しは・・本当に無念。
考えていた予想は決して間違いではなかったのですが、4角で外から他馬に来られたときに、下がる感じになってしまったことが致命傷。ゴール前の末脚が際立っていただけに、実にもったいないレースでした。
中山、前日のメーン「千葉日報杯」で、1年半ぶりの実戦だったトランスワープ。この馬を私は本命。相当な乗り込み量で、直前の追い切りは仕上がりの良さを確かめるように軽めの調整。比較的緩いながれの予感もあって、前で対応できると十分勝負になると判断して◎。これがなんと最低11番人気。
4角を抜群の手応えで2番手、直線で一気先頭に立ち、勢いからそのまま押し切るかに見えましたが、ゴール寸前で2番人気のマコトギャラクシーの強襲劇にあって惜しい2着。3連単が50万近い配当。あのまま押し切っていると100万超えの配当。
私の◎馬は良く走ってくれているのですが、不注意で紛失したり、あとチョットで大魚を逃したり、競馬場では少し冷静にならないと、と改めて思う次第です。