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1番人気グランシルク斜行しながら独壇場の強さで好発進!!


終わってみれば1番人気のグランシルクの独壇場の舞台でした。秋競馬のスタートを切って「京成杯オータムH」が、絶好の馬場コンディションの下、中山競馬場の外回りで行われました。

3.0倍の1番人気に推されたのが重賞未勝利のグランシルク。それなのに56kを背負って登場。外目の中団をいい感じで追走。4角では一番外目からスパート。一気に前に進出すると、逃げるマルターズアポジーの外から内に切れ込むようにグイグイと伸びて、アッサリ先頭に躍り出ます。騎乗した田辺騎手がゴール手前で後ろを振り返るくらいの余裕を見せてゴールイン。初重賞をゲットしました。

1分31秒6、ラスト33秒4。まさにG1級の圧勝劇でした。これまで重賞では勝ち星ゼロが、まるでうそのような強さ。この一戦を試金石にG1マイルCSに向かうことになると思われますが、メンバーによっては賞金的に微妙。あと2ヵ月余、次走が気になるところです。

主導権を取って今回も逃げまくったマルターズアポジー。前半の半マイルが45秒8、5ハロン通過は57秒1。超ハイペースではありませんが、マルターズアポジーのならではの息の入り辛い流れ。緩みないペースに持ち込んだのですが、後続各馬もマルターズアポジーの逃げを徹底にマーク。早めに出て行った馬などには厳しい展開となりました。

しかも、直線で外から浮上したグランシルクが内側に斜行したために、マルターズアポジーの直後にいたウインフルブルーム、ロサギガンティアなどの馬たちが、大きな不利を受けて失速。

その間隙をついて外から馬込みを縫うようにガリバルディ、そして外から伸びたダノンリバティが鋭く反応して2、3着にノシ上げました。この2頭はまさにマイル巧者。良馬場で決め手を生かす競馬が向いています。

4着がマルターズアポジー。先行馬が総崩れになる中で、ただ1頭、しぶとく粘った勝負強さ、58kのハンデ頭でよく頑張り抜きました。たいしたものです。1分32秒2は圧勝した関屋記念と同じ時計。この辺りにも充実ぶりが窺えます。

私が注目していたブラックスピネルは、マルターズアポジーを意識するあまり、前々で展開。それも内で終始包まれる形。直線外に出せていたらもう少し際どい競馬になっていたはずです。12着でした。この敗退で次走は評価が下がりそうですが、良績ある京都、東京で巻き返しを狙います。