桜花賞優勝馬マルセリーナが6着、オークス優勝馬エリンコートは10着。秋華賞トライアルの「ローズS」は両GI馬が、惨敗ともいえる敗退。そういえば、1週前の秋華賞トライアルの紫苑Sも1番人気でオークス2着のピュアブリーゼも12着と大凡走。まさに秋華賞戦線に異状あり!なのです。
ローズSはマルセリーナを抑えて1番人気に推されたホエールキャプチャが優勝。前半が61秒7で流れは超スロー。この遅い流れを読みきった池添騎手が、好スタートを決めて、2番手に付ける春とは一転した積極策。ピッタリと折り合いも付き、経済コースを走り、直線では内から早めの先頭。外から追い込んできたマイネイサベル、キョウワジャンヌ、ビッグスマイルを振り切ってゴールイン。楽な展開で経済コースを走って来たわりには、首・首・首差の大接戦。
勝ち時計が1分48秒1、昨年のアニメイトバイオが1分45秒8。ニュー阪神競馬場に変わってから過去4年で最低のタイムです。それもラスト1ハロンは12秒0。11秒台で走れなかったことに、何か物足りなさが残ります。
それにしても、この桜花賞馬のマルセリーナの6着、オークス馬エリンコートの凡走をどう解釈したらいいのでしょう。本来、スローペースでは着差がそれほど開かないのに、4着ビッグスマイルから2馬身差だったマルセリーナ。2、3番手で流れにのっていたことを考えると、この中身のない内容は、本番を見据えた大事な一戦だったことからも首を捻ってしまいます。
同様に10着のエリンコート。馬体重がオークス時よりもプラス14Kと成長は見込めたものの、好位置から直線ズルズル失速。曲がりなりにもオークス優勝馬。抵抗すらできず、この10着は仕上げに何か問題があったか、レース中の大きな精神的ダメージしか考えられません。仮に仕上げに問題があったとすれば、3番人気に支持したファンに対して、余りにも失礼だと思います。
私が狙ったビッグスマイルが4着。勝ち馬とわずか0秒1差。強烈な強さで新潟の鳥屋野特別を圧勝。秋華賞もと期待していたのですが、現在900万。ローズSは全力投球で3着以内の権利奪取に、挑戦しなければならなかったはずです。ところが、この大事な一戦に初めて騎乗となる北村友騎手。決して彼がダメだとはいいいませんが、初めての騎乗ということは、クセや短長所を完全に把握していない可能性があります。やはりここは乗り慣れた騎手にお願いすべきではなかったでしょうか。着差が着差だったことからも、口惜しさが残ります。
一方で、ローズSのパドックや調教映像で、有力馬を絶賛していた解説者にとっては、馬を見ることの難しさを認識させられた一戦でもありました。
ローズSはホエールキャプチャが勝ったとはいえレースで恵まれたことも事実。摩訶不思議な敗退をした春の2冠馬。彼女たちに何が起きているのか、3歳牝馬戦線はこのまま本番、秋華賞に突入します。
桜花賞馬6着でオークス馬10着!秋華賞戦線に異状あり。春の女王たちに何が起きているのか?!
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