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3連単2190円にも驚いたが3冠をもぎ取ったオルフェーヴルの強さにも驚嘆の“おおー”!


 単勝支持率1・4倍。あのディープインパクトの単勝1・0倍には及ばなかったのですが、圧倒的な支持を集めた菊花賞の主役オルフェーヴル。
 3歳クラシックは速い馬が勝つ皐月賞、運のいい馬が勝つ日本ダービー。そして真に強い馬が勝つと言われる3000mの菊花賞。これまで過去10年で1番人気馬が優勝したのは、前記のディープインパクトと3年前のオウケンブルースリのたった2頭だけ。ここ2年は8番人気のスリーロールスに昨年は7番人気のビッグウィーク。全馬初めての距離3000mを走ることの未知なる部分の難しさが、菊花賞という舞台でドラマチックな結末を残しているのです。
No1  菊花賞1週前、3歳牝馬3冠目の秋華賞。無冠のホエールキャプチャが単勝2・2倍の1番人気。結果は3着に敗退。やはり、1番人気というプレッシャーが重圧となって騎手に圧し掛かります。その時の騎乗者が池添騎手。
 「菊花賞では負けられない、いや負けてはいけない!」という思いが、オルフェーヴルの池添騎手の脳裏を駆け巡ります。そのときのチョットした動揺が、オルフェーヴルにも伝わったのか、スタートを切ってから、もっと速く走ろうとするオルフェーヴルがそこにはいました。
No2 No3
 マズイ!と感じた池添騎手は必至に手綱を引きます。「落ち着け、落ち着いていいんだ」と、手綱を通して馬に伝えようとします。最初のカーブでも口を割って走るオルフェーヴルと、懸命に手綱でなだめようとする池添騎手の姿がありました。
No4 No5
 ようやく向う正面辺りで、前を走る馬の後ろに付けると、オルフェーヴルもやっと落ち着きを取り戻した様子。そこで池添騎手はまずは安堵。次なるステップに向います。3コーナーで今度は馬込みから外に出し、オルフェーヴルにゴールが近いことを知らせます。そして勝負どころの4コーナーでは先行馬に急接近。
 「神戸新聞杯で好位置から強い競馬ができたこともあって、4角では後ろの馬に差されることは、まったく想像もしませんでした」と、池添騎手。その思い自信に応えるように一気に弾けました。
No6 No7
 直線で早々と先頭に立つと後続との差が一気に広がります。それは確かな足どりでゴールに向います。そして余裕を残して3冠達成のゴールイン。懸命に当面の敵だったウインバリアシオンが追い上げてきましたが、その差は余りにも大きい2馬身半差。神戸新聞杯と同じ着差で完敗でした。
No8 No9
 ゴール過ぎてからラチ近くで、元気あり余るのか池添騎手を振り落とすヤンチャな面も見No10 せたオルフェーヴル。勝ちタイムが3分2秒8。驚異的レコード決着だったソングオブウインドには0秒1及びませんでしたが、同じ3冠馬のディープインパクトよりも1秒6も速いタイム。それもラストは余裕を残して34秒6。この驚嘆の強さに来年の凱旋門賞遠征という声が聞こえてきます。
 今年のジャパンカップに参戦するのでしょうか。初めての古馬相手とはいえ勝ち負けになりそうな予感がするほどの菊花賞の強さでした。疲労がなければその可能性は十分。有馬記念よりも世界の馬が相手のジャパンカップで勇姿を見たい思いではあります。