ここ2年、1・2・3番人気で決着していた「ターコイズS」。内枠有利の中山のマイル戦とあって、これまでも真ん中枠より内枠での決着が圧倒的。今年も上位の人気馬が真ん中枠を中心に引き当てて、そんなに大きな波乱は・・と思われたのですが、驚きました、出ました、なんとブービー人気のマイネプリンセスが優勝。そのマイネプリンセスは準オープンクラスに入ってから頭打ち状態。1000万でなんとか勝った後、準オープンでは電光掲示板にすら掲示されることは1度もなかった馬なのです。
それに加えて、枠順が15頭中15番枠。全馬が嫌がっていた不運な大外枠を引き当ててしまったのです。ハンデが51Kと恵まれたとはいえ、いや、よしんば48Kだったにしても、まず手を出し辛い馬だったはずです。クラシックやGIで好走し、善戦していた馬を相手に5着の入着さえ無理だろうとする見方が圧倒的。従ってブービーの14番人気で、単勝オッズは114・1倍。
ところが、この日、騎乗した柴田大騎手は、その前の10レースの準オープン・市川Sで6番人気のダイワナイトで見事な逃げ切り勝ちを決めていたのです。
「大外の枠だったので、中途半端に外を回されるよりは、ある程度の位置取りで・・と考えていたので、そうしたら思っていた位置取りが取れました。本当に最後まで良く頑張ってくれましたよ」と、ニコニコ顔の柴田大騎手。
紫苑Sで優勝したカルマートに吉田豊騎手が騎乗したため、桜花賞5着のフォーエバーマークに三浦騎手。そのためマイネプリンセスの騎乗者がいなくなり、急遽、柴田大騎手にお鉢が回ってきた格好。市川Sのダイワナイトも急遽、お鉢が回ってきた形での快勝劇。今年はこれで19勝。障害レースとはいえGI、GⅡ、GⅢも制覇。昨年の同じ時期の6勝と比較しても大変身、大躍進の一年ということになりました。
柴田未﨑騎手(引退)と共に双子のジョッキーとしてデビューした彼も現在34歳。寒風に向って突き進む柴田大知騎手に、熱いエールを送りたいものです。
ちなみに、1着マイネプリンセス2着ギンザボナンザ、3着エオリアンハープの3連単は121万3060円でした。