東京開催の最終日に行われるGI「フェブラリーステークス」の前哨戦ともいえる「平安ステークス」。優勝したのはなんと10番人気のヒラボクキング。速い流れで逃げたトウショウフリークの2番手を進む正攻法。このレースの圧倒的1番人気(1・3倍)のエスポワールシチーが外枠ということもあって、仕方なく3番手で前2頭を追いかける形。
ところが、この日は前日の雨の影響であいにく不良馬場。ダートはかえって脚抜きが良くなり高速決着は見えていましたが、それでも、よもやエスポワールシチーがヒラボクキングに完敗するとは思えませんでした。実際、前走のみやこSではエスポワールシチーに6馬身も突き放されているわけですから、同じ京都の同じダート1800mでの逆転劇。本当に競馬はゲタを履くまでわからないものです。
エスポワールシチーのダート1800mの持ちタイムが1分48秒4、今回は1分48秒3。自己ベストを更新しているのです。たった1頭だけ58Kを背負い、そして7歳という年齢を考えてもスコブル優秀な時計。
とはいえ、3着で6番人気のシルクシュナイダーがエスポワールシチーとクビ差。連戦連勝だった当時に比べて、さすがにその勢いに陰りが見えてきたことも事実。やはり7歳という年齢からの衰えなのでしょうか。目標としてきた「フェブラリーS」で本来の力を発揮できるのか、エスポワールシチーにとってフェブラリーSは背水の陣ということになりそうです。
同じダートの舞台で快進撃を続行中のスマートファルコン。1月25日の川崎記念を勝ち、目下、無敵の9連勝中。ところが、前々走の東京大賞典では楽々安泰かと思われながら、これをピッタリとマークしたワンダーキュートに、ゴール前で外から馬体を併せられて大ピンチ!結果、僅か3・5センチの差で、スマートファルコンが優勝。単勝1・0倍という記録的な人気に応えました。
それにしても、帝王賞でエスポワールシチーを、JBCクラシックではあのトランセンドを撃破してきたスマートファルコン。川崎記念で休養明け、南部杯6着のランフォルセを相手に圧勝したものの東京大賞典のハナ差勝ちという大接戦は、何を物語るのか、今後の動向に注視したいと思います。3月のドバイ遠征で世界制覇を目論みます。
ただし、スマートファルコンに対しては、あまりいい印象を持っていません。というのも、JRAに所属して、栗東トレセンで調教し、レースは地方競馬ばかり。中央競馬は3年半前、平成20年の8月の小倉、KBC杯から走っていないのです。母屋を無料で貸しているJRAにとっても、なんとも歯がゆい思いでしょう。昨年のジャパンCダートに出走か、トランセンド、エスポワールシチーとの再対決!というアドバルーンが上がりましたが、結局、空振りに終わりました。彼が中央競馬で走ることは、もう二度と見られないのかも知れません。
安泰のダート戦線に異状ありか!?決戦は王者トランセンドが待つフェブラリーS!!
Category: 競馬 /