オークストライアル「フローラステークス」。3着以内に入ればオークス優先出走権を手にすることが出来るとあって、賞金的に不足している18頭の3歳牝馬が集結。何んとしてもオークスに駒を進めたい、と願うきゅう舎の期待を一心に受けて、各ジョッキーのプレッシャーは相当なものがあったはずです。
そういった中で、1番人気に推されたのが阪神の君子蘭賞を圧勝したミッドサマーフェア。3月に2度も重馬場を走った疲労が気がかりでしたが、馬体重がプラス10Kで452K。想像以上に逞しく成長していました。
やや小雨混じりの天気だったとはいえ、さすがに開幕週とあって馬場状態は上々のコンディション。そういった中で、主導権を取ったヘレナモルフォ。その直後に2番人気のアイスフォーリスがいて、ダイワデッセーとコスモアンドロメダが並ぶ展開。
前半5ハロンが62秒1という超スローペース。1番人気のミッドサマーフェアが好位置の6番手くらいの位置をキープ。いつでも仕掛けられる態勢を整えていました。
ラスト5ハロンを残しても13秒1、12秒7で、1400m通過が1分27秒9という極端なスロー。先頭から後方まで一団のような展開で進みましたが、直線に入ってゴーサインに素早く対応したのがミッドサマーフェア。直線の中ほどで先頭に立つと、一気にアクセルを踏んで、後続に2馬身半差の圧勝劇。ラスト3ハロンが33秒4でメンバー最速に並ぶタイム。
騎乗した蛯名騎手は「初めて乗ったけど、いい馬ですねー。先頭に立ってから遊び遊び走っていたし、まだまだ良くなると思う。本番ではかなりやれそうだよ」と自信のコメント。
一方、2着に逃げ粘ったアイスフォーリスは絶好の展開で、勝ち馬に2馬身半も置かれてしまったあたり、やや物足りなさが残ります。本番では単騎逃げに持ち込んで松岡騎手のいう「一発があるかも知れませんよ」という狙いが生きてきそうです。
同様に3着の18番人気ダイワデッセーも超スローの流れに積極的に参加していたら残っちゃったという印象。武士沢騎手の積極的なプレーが光りました。
5着のセコンドピアットは大外枠の18番。明らかに不利な枠で、しかもスタートで出負け。石橋脩騎手も腹をくくって最後方から直線勝負に賭けました。直線ではシンガリあたりから馬込みを縫うようにして、2着アイスフォーリスに0秒2差まで肉迫。優勝したミッドサマーフェアと同じラスト33秒4を記録。真っ直ぐ走ることができたら、2着があったかも知れません。1勝馬でオークス出走は絶望的。運命でしょうか。
ところで、私が狙っていたレッドマーキュリーが16着に凡退。キャリア1戦で厳しい条件を承知の上で注目していたのですが、中団追走でいい感じの手応えのように感じたのですが、直線で内と外からワーッと来られたら、驚いたのかズルズルと後退。放棄したような内容でした。やはり、キャリアの差は如何ともし難く、力を出し切っていません。しかも、ビックリしたのがキャリア1戦で3番人気。各競馬専門誌を見てもそれほど印を集めていたわけではないので、正直、驚いています。
新馬戦の時計が同じ日の1000万の特別戦と互角のレベルだった、坂路調教が抜群だったことから、急激に人気を集めたのだと思いますが、いずれ必ずこの手のタイプは走って来ると確信しております。追いかけたい1頭です。
相手に恵まれたのか、素質がピカイチだったMサマーフェアに樫の女王の座は見えたか!?
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