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プラス24Kで優勝する馬もいれば、プラス20Kでシンガリ負けを喫する馬も入る真夏の女の戦い!


 昨年、クイーンSで優勝したアヴェンチュラは、その後、秋華賞で初GI制覇し、エリザベス女王杯で2着。2年連続して3歳馬が優勝しているレースでもあります。
 今年も1番人気は3歳馬アイムユアーズ。桜花賞3着、オークス4着の実績。なんといっても斤量が52Kで出走できる利点は大でした。
 ところが、当日の馬体重が468Kでプラス24K。中間も470Kくらいあって少し余裕があるときゅう舎側。成長分を見込んでも重め残りと考えましたが、そんなことはアイムユアーズにとっては、杞憂に終わったのです。
No1  飛び出したレジェンドブルー。直後にナムラボルテージ、コスモネモシンが先行策。コスモネモシンは昨年このクイーンSの2着馬。アイムユアーズは素早く5番手をキープ。追い込みのオールザットジャズが内枠ともいうこともあって中団。そして前にアイムユアーズを見る形で私のイチオシの洋芝巧者レインボーダリア。同じ位置にはオークス1番人気の3歳馬ミッドサマーフェア。そしてフミノイマージンが後方で、これを追って最後方がラブフール。
No2  前半の半マイルが47秒9、1000m通過は60秒2というスロー。9レースの石狩特別(500万)は60秒4と同じようなペースで、1分47秒7の優勝タイム。そして、前日の準オープンTVh賞は、前半が60秒1で1分47秒1(ムーンリットレイク)の勝ちタイム。
 4角まで坦々とした流れで進み、各馬も追走が楽だったせいか、馬群がひとかたまりになったようなレース。馬なりのまま手応え十分に進出したアイムユアーズが、直線に入ると一気に先頭に立ち、そこを待っていたかのようにミッドサマーフェアとレインボーダリア。内からオールザットジャズ。そのとき大外に持ち出したラブフールが強烈な伸び脚で肉迫。必死に押し切りを狙うアイムユアーズにラブフールが首差まで迫ったところがゴールでした。
No3 No4
 ミッドサマーフェアとレインボーダリアも差なく続いたのですが、今ひとつ切れ味が劣って3、4着。オールザットジャズも切れる脚が使えず勝ち馬から0秒2差5着。コスモネモシンはプラス20Kの馬体重が応えたかシンガリ14着。
No5_2  勝ちタイムが1分47秒2で、レースの上がりタイムが35秒1は、なんとももの足りない時計。前日のTVh賞よりも劣り、上がり3ハロンも34秒8のTVh賞よりも遅いタイム。
 さらに決定的なのがTVh賞のゴール前2ハロンが22秒9対して、クイーンC組は23秒5と、その差は歴然。仮にアイムユアーズがTVh賞に出走していても、優勝はできなかったことなります。
 ということは、どういうことかと言えば、優勝したアイムユアーズは能力の違いと斤量面の52K、そして相手が本来の調子になかったことで、恵まれた印象をどうしても拭えません。それゆえ、この一戦に限っては、あまり過大評価はできないところです。
No6  それにしても、単勝支持率11倍だったコスモネモシンが14着で、その時計1分48秒4から判断して、500万・石狩特別に出てもちぎられてしまう平凡な内容。20K増の馬体重は、明らかに仕上がり不足。馬券を買って応援したファンに失礼だったような気もします。
 12着のアニメイトバイオは3番手から直線ズルズル後退。完全にどん底的なスランプ。GI2着、ローズS快勝の実績馬。このまま終わってしまうのでしょうか。
 マーメイドS4着と上昇中だったシースナイプ。2走前のパールSで破ったラブフールが今回2着だったのに10着。今回は丹内騎手に乗り替わったとたんに、最後方グループで4角大外をまわるコースロス。このレースに対する感性。いつもながら残念です。