中山競馬最終日に予定されているGI「スプリンターズS」の前哨戦、「セントウルS」が阪神競馬場で行われました。
ある予想家がBSテレビ中継で、セントウルSをスプリンターズSのトライアル戦、という言い方をしていましたが、これは正確には間違いで前哨戦というべきなのです。トライアル戦は3歳クラシック限定のみ。天皇賞のトライアル戦?有馬記念のトライアル戦?ジャパンCのトライアル戦?耳にしたことがあるでしょうか?
些細なことですが、競馬を報道携わる者、発信する者にとっては、より正確さが求められるのです。また間違いに気づいたら直ぐに訂正する義務が課せられています。
さて、そのスプリンターズSの前哨戦、セントウルSはゴール直前で劇的なドラマが待っていました。
圧倒的な支持を受けたのがロードカナロア。高松宮記念3着、函館スプリントS2着と、ともに1番人気。惜敗した前2戦から今回こそは・・との思いが、ロードカナロアの人気を後押ししたのでしょうか。
2番人気がマジンプロスパーで、優勝した高松宮記念以来の実戦となるカレンチャンが3番人気で追う形。
スタートがカギでしたが、内枠のマジンプロスパーがいくらかダッシュが鈍かったのですが、これはマズイと考えた浜中騎手が、ステッキを入れ懸命にしごいて主導権を奪取。ところが、スタートで気合を入れスピードに乗ったカレンチャンもグングンと加速。この2頭で後続を引き離して行きます。ロードカナロアとエーシンヴァーゴウが離れた3番手でこれを見る形。エピセアローム、エーシンヒットマンが好位置をキープ。さらに中団にはヘニーハウンドとアンシェルブルー。2番枠のサンカルロもなんとか中団をキープ。北九州記念を勝って目下2連勝中のスギノエンデバーは、8番人気で評価が上がらず、後方の定位置。
4角を内にマジンプロスパー、その外に馬体を合わせんとするカレンチャン。離れた3番手のロードカナロアも出撃態勢。直線中程でマジンプロスパーの脚色が鈍りだし、一気にカレンチャンが先頭に踊り出ると、3番手のロードカナロアが待っていましたとばかり先頭をもぎ取りに行きます。そのときでした。
好位置で気を窺っていたエピセアロームが、ひと追いごとに急接近。武豊騎手が一瞬、カレンチャンとロードカナロアの間を狙おうとしたのですが、急遽、ロードカナロアの外に進路変更。先頭に立ったロードカナロアをゴールで頭差差しきって小倉2歳S以来の重賞制覇。ここ2年1分8秒台の決着でしたが、今年は1分7秒3とレベルの高さを見せつけてくれました。
それにしても、カレンチャンは5ヶ月半ぶりの実戦で、馬体がプラス22K。明らかに調整不足は否めませんでしたが、マジンプロスパーと競り合って、なおかつこれを競り落として先頭。0秒1差の4着は大収穫だったと思います。
来るスプリンターズSでは、キチッと研ぎ澄まされた馬体で、巻き返しを狙ってくるはずです。
一方で、ヘニーハウンドに注目していたのですが7着。出負けして直線もこれといった伸び脚が見られませんでした。2走目の反動でしょうか?期待の成長株としてイチオシの1頭でもあり、反撃に注目しています。
こちらも3歳馬エピセアローム会心の一撃!(^o^)/
Category: 競馬 /