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東西の圧倒的1番人気の凡走劇は何を意味するのか?!


      東西で春のクラシックを臨んで注目の3歳戦が行われました。なかでも京都では、あの女傑アーモンドアイがその名を全国区に轟かせた「シンザン記念」。一方、中山で桜花賞を睨んで「フェアリーS」が行われました。

 「シンザン記念」は単勝1.6倍と圧倒的な支持を受けたルーツドールが、中団の外に待機したものの勝負どころで手応えが怪しくなり、直線も伸びるどころか前方にいる馬たちからどんどん置かれて7着。惨敗でした。キャリアの浅い明け3歳馬にとっては、ままあることとは言え良馬場でマイル1分37秒5。同じ日の牝馬限定の未勝利クラスに匹敵。秋の東京デビュー戦で1分33秒3の圧倒劇。その片鱗は微塵も感じられませんでした。

優勝は終始ラチ沿いの経済コースを3番手で進めていたサンクテュエール(2番人気)が、2番手から直線で先頭に立ったプリンスリターン(5番人気)を、ゴール前で内からクビ差し切り初重賞制覇。クラシックに向けて、まさに力強い1勝となりました。

一方で敗れたとはいえゴール前で差し返す勝負強さを見せたプリンスリターン。騎乗した原田和騎手にとっては、実に悔しい一戦となりました。

3着はプリンスリターンから4馬身も離されてコルテジア(9番人気)。デイリー杯2歳S8着からの盛り返しです。

また、朝日杯FS4着と好位した3番人気のタガノビューティー。後方グループに待機して末脚温存。直線は伸びを欠いて結局6着。鞍上の和田騎手は「ダートのほうがいいかも知れない」とコメント。気性的にも難しいタイプのような気がします。

 

☆スマイルカナは走る精密機器か!

桜花賞を睨んで「フェアリーS」は牝馬限定の中山マイル戦。絶好の1番枠を引いたスマイルカナ(3番人気)が、抜群のダッシュ力で楽に主導権。まるで計算機のような逃げ脚を見せて、前半の半マイルを47秒0。そして後半の半マイルが前半と同じ47秒0。このペースで一人旅。そのまま難なく2馬身半差の逃げ切り勝ち。圧勝でした。

2番人気のシャインガーネットが2番手追走から伸びあぐねている中、後方から直線大外をまわり、ゴール前矢のように伸びた7番人気チェーンオブラブ(私の◎)が、ゴボウ抜きで2着に食い込みました。

夏の札幌戦以来となったボレンティア(5番人気)が、3角で好位に進出し、しぶとく食い下がって3着を確保。ハーツクライ産駒で492kと恵まれた馬格。これから多くの変わり身が望めそうです。

2戦2勝のシャインガーネットが4着。逃げたスマイルカナを意識的に追いかけて、末脚の切れ味を欠いたような印象があります。

そして、1番人気で2戦2勝のアヌラーダプラ。中団に待機したものの追い出されてから伸びを欠き6着がやっと。ルメール騎手は「距離が少し長い。1400mがベストかも知れない」とコメント。

桜花賞に向けて3歳牝馬陣は、まだまだ色分けが変わってきそうです。