衝撃の剛腕!岩田康の大胆な騎乗を見たか?!
秋競馬の開幕週は中山でマイルのハンデ戦「京成杯オータムH」。良馬場であれば例年、高速決着となるのですが、今年は1勝クラスよりも遅い1分33秒6。かつ、優勝馬から10着までのタイム差が0秒5差。どっと各馬ゴールに飛び込んできた格好です。 優勝した1番人気ファルコニアは好スタートからすかさず正攻法の3番手をキープ。この位置で流れに乗りました。 ダッシュ良く飛び出したベレヌス(4番人気)。同型馬が不在とあって出来るだけペースを落として逃げようと西村淳騎手は作戦を組み立てていたはずです。加えて、先行するだろうシュリがスタート前に跛行で出走除外。 それゆえ前半の3ハロンが35秒5、そして半マイルが47秒5。未勝利クラス並みのペース。この超スローペースでは見せ場なしに終わってしまうと、考えたのか岩田康騎手のミッキーブリランテ。後方から外を一気にまくるように仕掛けて出て行きます。2コーナーをまわるとベレヌスに変わって先頭。これにベレヌスは抵抗を見せず2番手で納得。しかも、12番人気とあってミッキーブリランテを後続馬の騎手はスルー。 先頭のミッキーブリランテから後方まで一団の展開。4コーナーで逃げるミッキーブリランテの外からベレヌス。その外にファルコニアが接近。またそのひとつ外にはクリノプレミアム。いつもより早めに中団インで待機したデムーロ騎手のミスニューヨークが、外に出せず、仕方なく馬込の中を狙って前を窺います。 このスローペースに内で頑張るミッキーブリランテ。ゴール前で並びかけるファルコニア。激しい叩き合いの末にクビ差ファルコニアに軍配。そこへ後続も殺到。内で頑張るベレヌスと外のクリノプレミアムの厳しい間を割らんばかりにミスニューヨーク。ゴール前で前を塞がれて不運のブレーキ。それでも諦めず追うミスニューヨーク。その争いは外のクリノプレミアムが、ミスニューヨークをクビ差抑えて3着。ベレヌスは5着。 2番人気に推されたダーリントンホールはスローペースで後方待機。結局流れに乗れず12着と敗退。遅い流れを読んで正攻法で騎乗したファルコニアの吉田隼人騎手。あの大阪杯を彷彿させる騎乗ぶりでした。 また、意表をつく大胆なレースを見せたミッキーブリランテの岩田康騎手。あっぱれの騎乗だったと思います。 一方で、ベレヌスの西村淳騎手は内枠からすんなりとペースを落として、単騎逃げの形に持ち込めることを考えていたはずですが、結局、抵抗も出来ないままミッキーブリランテに主導権を譲ってしまったことが悔やまれます。さすがに若い西村淳騎手と、ベテランで剛腕の岩田康騎手が相手ではガチンコのケンカは出来なかったのかも知れません。
Category: 競馬 /