馬場から引き上げてきた福永騎手は、怒り心頭、激高していました。今回の天皇賞のことです。福永騎手は今年もお手馬のカンパニーで挑戦。昨年の無念の思いを晴らさんと、虎視眈々。盾獲りを目指していました。
私もカンパニーには力が入っていて、先週のブログの予言通り◎!もとより、その強烈な瞬発力は、GI級のものを持ちながら、展開とかレース中の不利とか不運な面が重なりGIには手が届きませんでした。
ところが、前走の関屋記念で直線大外を一気。まさに他の馬が止まったかのような凄い末脚でした。後続馬を3馬身半差。時計を見てビックリ。1分31秒8の好タイムで、ラストが33秒3の破壊力。なんとこれが昨秋の天皇賞以来、実に9ヶ月ぶりの実戦。明らかに昨年よりスケールアップしたカンパニーが、そこにいたのです。
と同時に、使い詰めよりも、ゆったり間隔を取ってレースに臨んだほうが、結果はいい、と判断。音無調教師もそのことを掴んでいたはずです。
さあ、天皇賞。カンパニーがゴール前で一気に抜け出す映像が、目の前にチラチラ。ところが、前日に突然の襲来となった台風の影響で、もの凄い雨と風。東京競馬場で行われた武蔵野Sなどは、雨で視界がほとんどかすかな状態。
はて、こまった、もしかして天皇賞は馬場が不良?最高の馬場状態で、あのカンパニーの瞬発力を見たかったけれど、無理かも知れない・・と、心が揺らぎやや不安。
ですがです、天皇賞当日は、やあやあ、見事な秋晴れ、日本晴れ。スタンドから右手を見れば、白く輝く冠雪を頂いた日本一の山、富士山がドーン。なんかいい感じ。場内のセンターコートでの私のトークショーもゼッコーチョー。相方の福田綾子さんもハロウインでセクシー魔女を熱演。
ともあれ、天皇賞です。我がカンパニーは好スタート。中団のインに待機。逃げたのはコスモバルク。エイシンデピュティとデルタブルースが追う展開。そのあとにメイショウサムソソン。ダイワメジャーは中団の前くらい。アドマイヤムーンがいつもより早目の位置取り。前半5Fが59秒6。シャドウゲイトが行かなかった分、平均よりいくらか遅めな流れ。さあ、直線だ。コスモバルクが寄れた。エイシンデュピテイが驚いて逃げようとする。メイショウサムソンはロスなく内からアッサリ抜け出してゴールへ一目散の態勢。我らがカンパニーは前を行くコスモバルクの内をつこうとしたが、バルクが内に寄れたのを見て、今度は外に進路を取ったら、今度は急に外に飛んできて、慌ててカンパニーの福永騎手が手綱を引く場面。この不利は痛い。本当に痛い。結果、首差アグネスアークに交わされて、ああ、無念3着。
「バルクには今度もやられた。あの馬には毎回や。勝つところまではわからんけど、まともなら2着はあったはず。後味がわるいわー」と、憮然と語る福永カンパニー。
毎回というのは昨年の毎日王冠や天皇賞で、コスモバルクが直線で寄れて、カンパニーやアドマイヤムーンに直接影響。福永騎手はそのことをいうのです。
コスモバルクは東京コースでは、もう無理じゃないかと考えます。GIの結果まで及ぼす迷惑走り。五十嵐冬騎手はわかっていると。自分自身の課題だとも。それでも、運と言われればそれまでですが、やはりコスモバルクの今回のケースは、正当化するには無理があるように思います。
トークショーで北海道からコスモバルクの応援に来ていたあるファンは「バルクは左回りだと手前を変えるのが心配なんですが・・」と、私に質問してきました。私は去年の例を出し、今年も不安があることを伝えました。
ホッカイドウ競馬の星、コスモバルク。田部調教師が自ら調教で乗って、一生懸命追っている姿を見ると胸が熱くなりますが、やはり、東京競馬への出走はこれまで被害を受けた馬のことを考えると、関係者の方には慎重になって欲しいところです。ファンが離れない為にも・・。
バルク様へ、もう東京はご勘弁下さい
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