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強運さが年度代表馬に!($・・)


 世の中に強運とはあるものです。実は、先週の2歳チャンプを決める朝日杯FSでゴスホークケンが優勝。2着のレッゴーキリシマに2馬身半差水を開ける横綱相撲。その2歳馬ゴスホークケンはキャリア2戦の1勝馬。GIゆえに1勝馬では出走が無理とも思われたのですが、なんと抽選に勝って出走権を手に入れたのです。しかも、開幕2週目で中山は極上の馬場コンディション。となると、間違いなく有利なのが先行馬。その条件で中山マイル戦は、文句なしに内枠有利。先行、内枠、それは1番枠を引き当てた、まさしくゴスホークケンその馬なのでした。
 デビュー戦で資質の違いを見せつける圧勝劇。時計も素晴らしく優秀。それゆえ東スポ杯は人気の中心。結果的に4着でしたが、12k増の重め残りと、勝負に対する執着心の違いによるものと判断。朝日杯FSはデビュー戦と同じ距離。絶対巻き返せると自信。最大の関門は出走権を手にすること。枠順さえ外にならなければ、イケル、絶対イケル!と鼓舞していたら、出走権を奪取。これが枠順を見てビックリ。おお、最高の1番枠。ああ、なんという強運。これは運命の神様が、どうぞ勝ちなさいというシグナル。
 スタートが抜群、ここからが中山のマイル戦。最内枠で好スタートを切ると、楽に先頭に立てるのです。今回は何も競りかけてこない流れ、楽々ゴスホークケンの一人旅。こうなると、デビュー戦での圧勝劇の再現です。ゴール前では二の足を繰り出し、後続に2馬身半差。レベルの違いを見せつけたのでした。レコードに0秒1差の1分33秒5も優秀です。
 レース後、前日の鳴尾記念で見事に復活したハイアーゲームの大久保洋調教師と話していたら、ジョッキールームに引き上げる勝浦騎手とバッタリ。
「本命?当然でしょ」と、親指を立てて誇らしげのポーズ。
 朝日杯FSは2着レッツゴーキリシマ、3着キャプテントゥーレ。ともに早めに2、3番手に付けてそのまま流れ込んだ形。先行馬同士の決着でしたが、それにしても1番人気のスズジュピターが5着。4着のドリームシグナルから3馬身半も水を開けられているのです。いくら前残りといっても、先行馬ペースであればあるほど、もっと前との着差はもっと接近するのが一般的。この着差は解せません。
 2番人気のアポロドルチェの後藤騎手は、冷静に振り返りつつ「中山のマイルでこの枠順、気持ちの上では半分諦めのような感じでしたからね・・」とポツリ。
 競馬は強運が半分以上。阪神JFで1、2着だったトールポピー、レーヴダムールもともに1勝馬。やはり抽選に勝った強運の持ち主。この強運さが年度代表馬にもつながるものなのですね。ある種、人間社会と通じるところがありますね。しみじみ思いを重ねました。