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29年ぶり! データを覆したディープスカイの優勝そして四位騎手


 重賞2勝馬は2頭だけ。まさに戦国ダービーの様相。この混戦に断を入れたのは、なんと1番人気のディープスカイ。4コーナーを回り最後方グループ。しかも、外に他馬がいて、それを捌くのに手間取る始末。前半の5ハロンが60秒8で、丁度半分の1,200mが1分13秒6。馬場状態がやや重から良馬場に回復して2レース目。まあ、スローに近い平均ペース。何がなんでもという強気の逃げに出たレッゴーキリシマが大きな逃げ。2番手のアグネススターチ。少し離れた3番手がスマイルジャック。このスマイルジャックが、直線で早めに先頭に立ち、押し切るかに見えたところへ、大外から矢のように伸びたディープスカイが一気にスマイルを捉えて優勝。堂々1番人気に応える快勝劇でした。
 ディープスカイは今年に入り7戦目がダービー。過去、年明け7戦目で優勝した馬は、はるか遠く昭和54年、46回ダービーのカツラノハイセイコ以来、実に29年ぶりの快挙。
 しかしながら、勝ちタイムがあまりにも平凡。良馬場発表で行われた過去10年の勝ち時計の中で一番遅いタイム。重馬場での優勝馬、ジャングルポケットが2分27秒0、やや重馬場のスペシャルウイークが2分25秒8と、比較しても格段に平凡な時計。
 と考えると、今年のダービーで2着以降に敗れた馬のレベルに問題あり、という見方もできます。ゆえに、ディープスカイはラッキーな年に生まれて、ラッキーなメンバーとの対戦だったのでしょうか。そういう意味では、強運の持ち主。ダービーは運の強い馬が勝つ、言えて妙なりですね。
 私は、2,000mの未勝利、1番人気で9着だったディープスカイが、皐月賞をキャンセルして、2,000mを超える距離は見合わせていたことに、大いに疑問を抱き、距離に不安ありと見て△。◎は4戦オールダートを使ってきたサクセスブロッケン。4戦いずれも強烈な圧勝劇、そしてセンスの良さに惚れて本命。脚長のタイプで芝も問題なし、と判断したのですが、やはり、芝でのキャリアの壁があったようです。200万の追加登録料を支払って出走となったせいか、意外にも3番人気の高支持率。ダートは走りますが、まだ芝の夢は捨てていません。
 ところで、レース後の勝利者インタビュー中に、その前に集まったファンに向かって、マイクで「うるせーよ! おい!」と怒鳴り、物議をかもし出しました。おそらくファンの連呼している四位コールか野次? に反応したのだと思いますが、テレビの電波を通して日本全国にONエアー。
 このライブを観戦していた私の古くからの知人は「何様だと思ってるんだ!」と怒りカンカン。確かに心無いファンの発言があったにしても、彼は最高の栄誉を手にしたわけだし、どっしりとした気持ちの心構えでいれば、何を言われても馬耳東風。
 あるスポーツ紙は彼を擁護していましたが、競馬ファン、テレビの前の視聴者には明らかなイメージダウン。馬券の売り上げが落ち込む中で、やはり馬券を買って頂くのはファンの皆様。ファンあっての競馬なのです。これを肝に関係者も含めて、初心にかえるべきだと思います。