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本番の前に本番か?!トライアルのローズSから何を学ぶべきなのか!!


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 9月15日、台風18号が接近しているもののまだ遠く、天気もまだ保つだろうと、高を括っていたら、事態は大変なことになっていました。

 阪神競馬場は昼頃から激しく降り出し、あっという間にダートは不良馬場。そして芝は重馬場に変化していたのです。

 ローズSで◎を打ったウインプリメーラ(8番人気)は良馬場がベスト。それでも開幕から2週目、やや重馬場くらいまでなら我慢をしてくれるかも知れないと、考えたりしていたのですが、この雨でそれぞれの陣営の心境が変化していたようでした。

 それが戦前のスロー予測から一転、息の入り辛い流れになってしまったのです。まず外から飛び出したのがピクシーホロウ。これを追って外からノボリディアーナ。リメインサイレントも控えては勝機がないとみるや積極的に加わっていきます。岩田騎手のローブティサージュも先行態勢。スンナリ先行策か、2、3番手にと考えていたウインプリメーラは外から一気に包み込まれる形になって、内に押し込められ苦しい競馬。

 そして驚いたことに、デビュー戦から強烈な末脚とパンチ力で、3歳戦線を牽引してきたレッドオーヴァルが、この日は一転した4、5番手と積極策。そして、2番人気のエバーブロッサムが後方に待機。さらに最後方には1番人気のデニムアンドルビー。このデニムは皮肉にも1番枠。内田騎手がどう乗ってくるのか、との思いもあったのですが、なんと3角付近ではポツンと最後方。これは大丈夫なのか?!

 ところが、逃げたピクシーホロウはペースダウンする気配もなく、11秒台のラップを刻み続けます。つられて先行各馬も早めにスパートの態勢。

 前半の半マイル46秒3、1000m通過が58秒2。激しく雨が降り続く重馬場の芝1800m。明らかにハイペースで流れます。4角を先頭でまわったピクシーホロウは直線に入り脚色が鈍り出し、ノボリディアーナ、リメインサイレントも失速気味。インから苦しい競馬を強いられたウインプリメーラが先頭に並びかけて先頭に立ちかけたところを、ゴール前で後方待機馬が強襲してきました。

 最後方にいたデニムアンドルビーの脚が際立ってよく、ゴボウ抜き状態で外から一気に先頭に立つと、内からしぶとく伸びたウリウリ、大外のシャトーブランシュ、メイショウマンボを振り切ってゴールイン。

 1分47秒7は馬場状況を考えると速いタイムですが、レースのラストが37秒6も要しており、逆に道悪馬場で本番前に本番をしてしまったような嫌いがあります。中3週で疲労が完全に回復できるのか、2走ボケは大丈夫か?春は大波乱の連続だった3歳牝馬戦線。本番の秋華賞を前に状況は風雲急、混沌としてきたような印象です。