ニッポン放送のSアナが「アベコーさん、プレイアンドリアルをどう見ていますか?なんでも関係者に言わせると、あのコスモバルクよりも上らしいんですよ」と、訊ねてきました。東スポ杯2歳Sの直前でした。
結果はややかかり気味に先行。直線で内から強襲されイスラボニータの前に首差2着。レコード決着だったことからも一躍その名を馳せるようになりました。
その評価は朝日杯FSで2番人気となって大いに注目されたのですが、初めての急坂の中山、外枠から先行したものの直線で力尽きて7着。北海道、門別から川崎に転厩という環境面での不利もあったとも思われます。
とはいえ、何としてもクラシックを目指すプレイアンドリアル陣営にとっては、京成杯に駒を進めて来ました。中山は2度目でしたが今回は初めての2000mという距離。かかり気味に行く同馬にとっては、この京成杯が今後を占う大きなターニングポイントでもあったのです。
朝日杯FS7着と敗退したことにより、株価はダウンして5番人気で7.3倍。やや見放された評価でもありました。
スタートして逃げるアグネスドリーム、2番手の内からホルボッシュ、外にマイネグレヴィル。その直後のアルバート、ショウナンラグーンの後ろを陣取ったプレイアンドリアル。その真後ろには外目を1番人気のキングズオブザサン。その内側には2番人気のエアアンセムが追走。それらを見る形でラングレーがいて、その外にピオネロ。そして、ポツンと最後方をスタートでモタついたアデイインザライフ。
前半3ハロンの入りが36秒3、半マイルは48秒8。1000m通過が60秒6と、例年に比べるとやや遅い流れ。3コーナーで中団からジリジリと好位置に上がりかけたキングズオブザサンの直後で、そこから外に出したプレイアンドリアル。その後ろの内にラングレー。ピオネロもいます。ところが内で予想外にモマれたせいかエアアンセムは後退気味。離れた最後方は変わらずアデイインザライフ。
直線に入って先頭のアグネスドリームに2番手のマイネグレヴィルが並びかけると、後続が一斉に迫ってきました。外に出したキングズオブザサンの外からプレイアンドリアルがグングン接近。坂を上がってから一気に抜け出し、最後方から大外に出したアデイインザライフが直前で猛然と強襲。
優勝はプレイアンドリアルで2馬身差の圧勝。キングズオブザサンが何とかアデイインザライフの追い込みを振り切って2着。ピオネロが4着でした。
2分1秒1は3年前のフェイトフルウォーの2分0秒9、2年前のベストディールの2分0秒6よりも遅かったのですが、昨年のフェイムゲームより上回っていました。京成杯の勝ち馬は4年前のエイシンフラッシュからクラシックに直結するような馬が出ていませんが、とにもかくにもプレイアンドリアルにとっては、価値あるJRAの1勝だったに違いがありません。
春のクラシックまでまだ関門があります。疲労をとりながらどう羽ばたくのか注目したいところです。