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泣きたいくらいのスローに追い込みネヴァブションが逃げるとは・・ジャパンCを回想して


 ジャパンCは伏兵9番人気のスクリーンヒーローが、デムーロ騎手の巧みな手綱捌き見事栄冠を手にしました。初めてのGI制覇がこのジャパンC。つい2走前は1600条件のオクトーバーSでジャガーメイルの2着。前走のアルゼンチン共和国杯で初重賞勝ち。このとき私は自信の◎だったのですが、それから中2週おいて国際GIレースとは、勢いとは凄いものです。
 一方、秋の天皇賞で驚異のレコード勝ちを決めたウオッカが、ゴール前でもがき苦しんで、何とかかんとか3着。天皇賞3着だったディープスカイが2着。ウオッカは抜群のスタート。やや掛かり気味だったのは、これまでになく流れがあまりにも遅かったからと、掛かったことを敗因にあげる人がいますが、ウオッカ級の馬であればとくに問題ないこと。最大の敗因は、天皇賞のレコード勝ちによる反動。悲しいかな牝馬ゆえに反動も大きかったのだとみています。むしろ3着は岩田騎手の技術によるところが大だと思います。
 昨年、アドマイヤムーンが優勝したときの時計が、2分24秒7でラストが34秒3。今年は2分25秒5でラストが34秒4。レースそのものの時計が遅かったのは、スローペースだったからなのですが、レースのラスト3ハロンが昨年よりも遅いのは、天皇賞組が、レコード決着の天皇賞ほど力を出せなかったのでしょう。
 昨年のジャパンC3着のメイショウサムソン。昨年時とほとんど同じ馬体重でしたが、全盛期の状態にはなく6着。心配した石橋守騎手はウオッカの直後でこれをマーク。私には最高の乗り方だったと思います。有馬記念は過去2年が5、8着。年齢的にも厳しくなりました。
 私は、今回のジャパンCを予想するにあたり、流れを推察しました。最初から天皇賞組は反動が出る、ウオッカはモロ直撃だろうと考えていたので、◎○は天皇賞上位陣をはずし、絞込みをはかりました。で、強力な逃げ馬がいないことに気づき先行グループで、前2走、33秒台の末脚を見せているスクリーンヒーローを取り上げたまでは良かったのですが、結局53Kのハンデから定量の57Kを深く読み込みすぎて、△印までとしたことが悔やまれます。
 で、ペイパルブルに期待したのですが、昨年そして今年再来日の意気込み。きゅう舎が世界のマイケル スタウト。昨年、ウオッカと出遅れて差のないレースで、今年がG1キングジョージ2着。スケールアップしたペイパルブルに期待したのですが、流れにも乗れず残念でした。
 それにしても、追い込みのネヴァブションが逃げるとは・・・・。さすが流れを読みきった横山典騎手ならではの攻撃的騎乗でした。15番人気で7着は彼の手腕によるところが大だとみています。