東京競馬場で行われる最長距離レース「ダイヤモンドS」。過去10年を振り返っても有馬記念からの直行馬は連対ゼロ。3着もないのです。今年はフローテーションにベンチャーナインがこのケース。なかでもフローテーションは菊花賞2着、ステイヤーズS2着で、断然の1番人気。
ところが、騎手が有馬記念と同じルメールJ。有馬記念でも折り合いをやや欠いていたところがあり、今回はGIレースで走っていた馬が少ないということもあり、きっとルメールJ独特の競馬観を持って、力でネジ伏せるようなレースをしてくるかも知れない、先行馬も多いし、これは凡走のケースもあるぞ、狙いは差し馬だろう。それも、スタミナがあって、軽ハンデの好調馬。ここ数年、準オープンの迎春賞からの組が、ハンデに恵まれて台頭が目立つぞ。
と考えると、モンテクリスエスしかいませんでした。秋の東京で33秒台の末脚を披露し、ダービーに出走したときよりも、はるかにスケールアップ。しかも、前走の迎春賞では2着に敗れながら、ゴール前で最加速し鼻差。一番強い内容でした。好調で成長力があり、スタミナは十分。展開絶好で軽ハンデ。これはまさに“狙い撃ち”との思いで、前日は最終レース後に北村宏Jにエール。「はい、頑張ります!」とのニッコリ。
そして、赤坂のTBSへ。この日の「アベコーのモリもりトーク」のゲストは、超人気アイドルグループ、SPEEDのボーカル今井絵理子さん。昨年、グループが復活し、紅白に出演。この日、2月14日は自身の処女出版「ココロノウタ」の発売日。生まれながらにして先天性聴覚障害を持つ、彼女の一人息子、礼夢(らいむ)クンとの心と心の通い合いを通して、彼女のいうところの「障害は個性」とし、母と子が二人三脚で頑張る姿を、同じような境遇で頑張るお母さんに伝えたい、というメッセージが込められています。
SPEEDの曲の中では、やはり思い出が一番詰まっている「WHITE LOVE」が好きだそうです。
「アジアやアフリカでは、戦争や貧困、病気などで苦しんでいる子供たちがいます。今井さんは、そういうところに行って歌いたいと・・」
「そうなんです。いずれそういうところにギター1つ持っていって、音楽を通して子供たちの前で勇気と希望を上げられたらいいな・・と思っています」という今井さん。
彼女の優しさがジーンと伝わってきました。
「さて、明日は東京競馬場で3,400mも走るマラソンレース、ダイヤモンドSがおこなわれます。今井さん、競馬はご存知でしたか。挑戦したことは・・」と私。
「いや、ないですね。まったく知りません。ただ、ディープインパクトですか、この馬は聞いたことがあります。そのくらいですね」と今井さん。
そこで、ダイヤモンドSのウンチクを一通り解説したあと、予想の段となり今井さんに初挑戦の競馬予想を問いただすと、
「私も同じです。モンテクリスエスに決めました。これです!」とダイヤモンドSの予想を発表。
「北村さ~ん、頑張ってくださーい。応援してまーす」と熱いエール。
かくして、ダイヤモンドSは私の、そして今井絵理子さんの夢と希望を乗せて、15時45分にスタート。注目のモンテクリスエスはスタートで後手に回ったものの、先行馬を射程圏に入れて中団に位置。ドリームフライトがスタンド前で先頭に立ち、そこへ人気のフローテーションが、馬体を合わせる形で主導権争い。前半7ハロンが11秒台、12秒台の息の入らない流れ。 速い! この2頭で後続を大きく離して先行。2,000m通過が2分1秒6。落ちないペース。4角では遅れるなとばかり、ビービーファルコン、ハギノジョイフル、ウォーゲーム、それに追い込みのエーシンダードマンまで先行2頭に急接近し並びかけたものの、直線はこれらも失速。そこへ直線外からブレーヴハートが一気に抜け出しを計り、それをその外から我らのモンテクリスエスが一気に抜き去り完勝。なんとレコードのおまけつき。
「わおー、ヤッター!2着もあったぞー」と、思わずガッツポーズ。
今井絵理子さん、見ていてくれたかな?この感動を!そういえば、番組のなかで彼女を競馬場に誘ったのです。
「是非、競馬場に来てください。感動があります。これを味わわないと、人生において損をしますよ」と。
「人生において損ですか」と彼女。
春には礼夢クンを連れた今井さんが、競馬場で見られるかも知れません。
あの超人気アイドルグループSPEEDの彼女が、モンテクリスエス!北村さ~ん、頑張ってー!!
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