こうすれば勝てるという騎乗法を駆使して初重賞制覇を成し遂げたセイコーライコウ。注目の14回「アイビスサマーダッシュ」は、1番人気に推されたセイコーライコウがゴール前で力強く抜け出して快勝。初重賞制覇となりました。
同じ舞台で行われた韋駄天Sで楽々突き抜けて圧勝。それゆえ騎乗した柴田善騎手も自信があったと思います。
距離が1000mで直線だけの競馬では、騎乗者もやや慌てたりするものですが、セイコーライコウの柴田善騎手は、快足を飛ばして離して逃げるアンバルブライベンは眼中になし。それはセイコーライコウに対する「自信があった」という絶対的な信頼なのでしょう。不利と言われる内枠でも微動だにせず。2番手グループに付けたフォーエバーマークの背後を、やや仕掛けながら追走。
ラスト200mの地点で楽に馬体を併せに行き、ここで一気に抜け出す作戦通りの競馬で、ライバルのフォーエバーマークをアッサリ置き去り。馬場の外側を走るフクノドリーム、その外の重賞馬アースソニックを抑え込んで見事な初重賞勝ち。
これで柴田善騎手は、1000mで24勝というスペシャリスト的活躍。コツを尋ねられても「強い馬に乗せてもらったから」と冷静。
新潟1000mと言えば、前日の閃光特別で、せっかく好スタートを切りながら、普通のレースのようにガチッと手綱を引いて後方に下げる人気馬に騎乗した某騎手。1000mの高速決着ではこの騎乗ではほとんど無理。それゆえセイコーライコウの柴田善騎手の騎乗を、よくお手本にしたほうがいいと思います。
本来、1000mという距離は、カルストンライトオのような絶対的なスピードを持つ馬が強いのですから、ゴール前バテたところを差し込もうとする了見が狭いのです。
今回のアイビスサマーダッシュは、やや手薄な顔ぶれだったことからも、セイコーライコウにとっては、続く芝1200m戦が最大の試金石となります。軌道に乗った7歳馬。珍しい短距離部門の奥手タイプです。