キーンランドCはハンデ戦でもないのに、信じがたい人気の動向がありました。GI高松宮記念で2着、ここ3戦連続2着の安定株スノードラゴン。そして高松宮記念でも人気の一角に支持されたスマートオリオン。この2頭に人気が集中しそうだな、実績から福永騎手が騎乗して来るマジンプロスパーがその次かな?と思っていたら、高松宮記念14着のレッドオーヴァルが1番人気に支持されたのです。
函館スプリントSで◎に推して2着と走ったローブティサージュの次くらいの人気だろうと推察していたら、まったく逆でファンの皆様の見識の高さに驚かされました。
レースは外枠に回ったフォーエバーマークが主導権。2番枠を引いた逃げのフクノドリーム行かずに好位を追走。これでは勝ち目はゼロ。マジンプロスパーが正攻法で2番手に進出。いつでも前を捉えられる手応えで、ゴーサインを待ちます。中団にはローブティサージュが末脚を温存。その後ろにレッドオーヴァルが外をまわりながら追走。
直線でマジンプロスパーの福永騎手がゴー!逃げるフォーエヴァーマークを捉えて先頭に躍り出たところを、馬込みの中からローブティサージュが末脚をフル回転させて迫ってきます。そして、レッドオーヴァルも大外から前を行く馬にグイグイ伸びて来ます。
そして、内にマジンプロスパー、中にローブティサージュ、外からレッドオーヴァル、その後ろにブランダムールとエイシンブルズアイ。
脚色は中と外の2頭。クビ差でローブティサージュ。レッドオーヴァルが2着で4歳牝馬のワン・ツー決着。マジンプロスパーがアタマ差で続きました。
顔中を満面笑みでガッツポーズの三浦騎手。右手をスタンドに振るパフォーマンス。嬉しい重賞勝ちでした。
滞在競馬で短距離戦。今年の夏もこのパターンで牝馬の活躍が目立ちました。そして、キーンランドCの上位3頭は、GIスプリンターズS(新潟)に向かう予定です。
一方、キーンランドCで12着に敗れたパドトロワ(昨年の函館スプリントS優勝)は種牡馬としてスタートを切ることが決まりました。時の流れを感じさせます。