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衝撃!エピファネイアはこんなに強い馬だったのか!!


003 例年になく凄い顔ぶれが揃った34回「ジャパンカップ」。ジャパンC3連覇を目指す女傑ジェンティルドンナ。凱旋門賞で日本馬最先着、女傑への頂点を目指す若きハープスター。そしてレイティング世界ナンバーワンのジャスタウェイ。そして昨年の菊花賞馬エピファネイアに、秋の天皇賞馬スピルバーグ。春の天皇賞2連覇のフェノーメノ。そしてダービー1、2着のワンアンドオンリーにイスラボニータ。ここにゴールドシップが出てくると日本最強軍団が揃い踏みとなったでしょう。

    005 1番人気は過去のジャパンC連勝のジェンティルドンナ。ただ、牝馬にジャパンC3連覇は厳しいだろう、まして昨年などと比べて一枚も二枚も相手のレベルが違います。今年はいかにムーア騎手とはいえ勝てないと、私は推察しました。

ポイントは前走の秋の天皇賞が休養明けで、なおかつ2000mよりは2400m向きのタイプと判断。それは長距離戦に定評があるエピファネイアとフェノーメノの2頭。このうちエピファネイアは、前走の天皇賞でも折り合いを欠いていたので、スタンド前のスタートは疑問があるとみたのです。従って◎はフェノーメノ。天皇賞は14着と敗走しましたが、状態さえ戻ってくれば十分巻き返すチャンスはあると考えたのです。9番人気でした。ジャスタウェイは当日のパドックの最前列で見ていて、どっしりとした雰囲気。オーラさえ感じたほどです。ああ、この馬に勝たれるかも・・と、その姿を眺めていました。

  前日の夜半からの雨が未明まで続き、晴れ間がのぞいてメインのジャパンCの頃には馬場状態は良馬場に変更。とはいえ、ロング開催の最終日とあって、明らかに時計を要するコンディション。

そういった中で、主導権を取ったのがサトノシュレン。川島騎手が手綱をしごいて先手を取りました。これにタマモベストプレイが続きます。それをエピファネイアが正攻法で3番手をキープ。その後ろにトーセンジョーダンがいて直後にはジェンティルドンナ。

008 中団にはイスラボニータがいて、その真後ろにジャスタウェイ。外に並んでフェノーメノ。これを後ろでワンアンドオンリー。ドイツのアイヴァンホウが続いて、ハープスターは真後ろに控えます。そしてスピルバーグはこの後で末脚を温存。デニムアンドルビーは最後方グループ。

前半の3ハロンの入りが36秒0で、半マイルが47秒9。1000m通過が59秒6。馬場状態を考えると緩みない流れでした。こういった展開で3コーナーを迎えました。

必至で逃げるサトノシュレン。2番手がタマモベストプレイ、3番手にエピファネイアは変わらず。アンコイルド、トーセンジョーダンと続いて、ジェンティルドンナ。そしてこれをマークするようにジャスタウェイ。その外にイスラボニータ。後方にはハープスター、フェノーメノ、スピルバーグが順に続きます。

そして4コーナーに先頭のサトノシュレンが向かっている途中で、中団にいたアイルランド馬トレーディングレザーに故障発症。ズルズルと下がって行きます。この煽りをまともに受けた形になったのがハープスター。交差する形でバランスを崩す手痛い不利。009 010 4コーナーを先頭でまわったサトノシュレンをタマモベストプレイ、そして外からアンコイルドが並びかけます。内にはエピファネイア。ジェンティルドンナが内から迫って来ました。その斜め後ろにはジャスタウェイが進出。アイヴァンホウも内で外にはイスラボニータ。その後ろからフェノーメノが不利のあったハープスターを引き連れて接近。その右後ろがスピルバーグ。

直線では抜群の手応えで我慢できないとばかりにエピファネイアが先行2頭の間から抜けて来ました。1馬身2馬身と差を広げて行きます。

直後に迫っていたジェンティルドンナのムーア騎手は、速い流れで前が止まると確信していたらしく後ろを警戒。馬場中央に出したイスラボニータの外からジャスタウェイ。その後の馬込みからフェノーメノとスピルバーグ。ハープスターは進路を大外に取り、必死に前を追います。

一気に先頭に立ったエピファネイアは、ますます快調に末脚を繰り出し、後続のつけ入るスキを与えませんでした。なん後続に4馬身差の独走劇。

馬場の中央からジャスタウェイが末脚を伸ばして2着。内からスピルバーグがジェンティルドンナを捉えて3着。大外から迫ったハープスターが5着。フェノーメノは直線で馬込みの中に入り、ゴール前でしぶとく伸びていましたが本来の瞬発力に欠け8着。イスラボニータはその後でした。

2着ジャスタウェイからフェノーメノまで0秒4差の接戦。それゆえエピファネイアの独走が際立ちます。不良馬場の菊花賞で5馬身ちぎった道悪巧者。馬場が味方したとはいえ圧倒的でした。

右手を唇に当て、独特のパフォーマンスを披露するスミヨン騎手。スタンドの観衆には右手を高々と上げて勝者のアピール。さながらスミヨン騎手のショータイム。

011012 2分23秒1は昨年のジェンティルドンナの勝ちタイムを3秒も上回る時計。この馬場でビックリするタイムでした。

002004