
雨上がりの東京競馬場。馬場は水分を含み稍重馬場のコンディション。この日のメインは注目のマイル戦「
東京新聞杯」。
強力な逃げ馬が見当たらず、スローペースが予測されました。馬場コンディションも考えて「スタートがうまく出てくれたら、いい位置で流れにのろう」と
ヴァンセンヌの
福永騎手は考えていたそうです。そうしたら「行きたがって3コーナーまでなだめるのに苦労しましたよ」と
福永騎手。
主導権を取った
アンコイルド、2番手に
フレイムヘイロー。マイネルメリエンダも2番手で並んでいます。内枠の馬が前で展開。
ヴァンセンヌが中団の内。そのあとに
シャイニープリンス、タガノグランパと続き、後方には
フルーキーと
サトノギャラントが並んでいます。最後方に2頭が追走。内に
エキストラエンド、
アルフレード。

前半の3ハロンが36秒3、半マイルが48秒3と、淡々としたペースで展開して行きます。
4コーナーを
アンコイルドと
フレイムヘイローが馬体を併せるように直線に入って来ました。流れが遅く道悪馬場のコンディション。中団インを走っていた
ヴァンセンヌが直線入り口で内から好位に進出。シャウニー
プリンス、タガノグランパ、外には
サトノギャラントも続きます。
そのあとには
フルーキーと外に
アンコイルド。差なく
エキストラエンド。直線中ほどラスト400m過ぎに、好位置に進出した
ヴァンセンヌが間隙を縫うように一気に躍り出て来ました。

各馬一団。一番外に進路を取った
アルフレード。馬群の最後方にいた1番人気
フルーキーが、前が馬群で外に出そうとしても横に他馬がいて、仕方がなく左横の最内に突っ込んでいきました。
そこから大きな
フットワークで前の
ヴァンセンヌを急追します。一歩早めに抜け出した
ヴァンセンヌ。内から
フルーキーがグングン迫って来ました。それ以上に、大外に進路を取った馬場のいいところを通って、
アルフレードがグイグイと伸びて肉薄して来ます。

先頭は
ヴァンセンヌ。内から
フルーキー。大外から大きなフットワークで
アルフレード。最後の争いはこの3頭。
結局、ヴァンセンヌが外の
アルフレード、内から来た
フルーキーを振り切って優勝。6歳にして初
重賞勝ちとなりました。
スローを読んで中団のインで対応し、4コーナーで好位置に進出。少しくらい早くてもスパートしよう。
福永騎手の読みはズボシ。ゴール前で詰め寄られましたが、接戦をモノにしました。
本格化を示す4連勝。
ヴァンセンヌには
福永騎手の頭脳的プレーが、強力な援軍だったようです。
