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当然の復活!長かった1年ぶりの美酒に酔う!!


017    春を告げる「中山牝馬S」は、あらゆる意味で注目すべき一戦でした。京都牝馬Sを逃げ切ったケイアイエレガントが、ハンデを嫌って早々に回避。さらに前日の土曜日の午前中にスイートサルサが右肩跛行で急遽回避。人気を分けそうな2頭が戦列を離れて、レースは混沌としていました。

そういった思いもよらぬ事態があっても、私は戦前から一貫して◎をバウンスシャッセに打とうと思いを寄せていたのです。

予想上でも記載したのですが、寒竹賞、フラワーCと連勝したときが昨年の1月と3月のこと。その勢いで桜花賞ではなく皐月賞に駒を進め、オークスではヌーヴォレコルト、ハープスターとクビ・クビ差。強力牝馬世代を代表する牝馬陣の一角なのです。

012011 ところが、夏の函館記念で3番人気に支持されたものの16着と大惨敗。レース後、きゅう舎ではフケとコメント。私はおそらく真夏というシーズンが、この馬にはむかないだろう。夏負けと考えていました。

実際、函館記念を走った後遺症で、秋初戦は不良馬場も重なり、秋華賞トライアルの紫苑Sで12着に敗退。

010 ところが、その秋華賞では好位置で頑張り、見せ場十分の7着に善戦したのです。さらに暮れの愛知杯に駒を進め、重馬場の中で好位を踏ん張って0秒6差。3着のスイートサルサと0秒3差。これは明らかに復活していると判断。

とすれば、次は待望の中山、フラワーCと同じ1800mの中山牝馬Sだろう、ハンデも恵まれるぞ!と内心ほくそ笑んでいたのです。

  そして中山牝馬Sの直前の追い切りで先行した馬を、直線で軽々と突き放し復調をアピール。ハンデが54K。私は復活走、1年ぶりの勝利を確信のような思いでいました。

当日の中山競馬場は、いくらか水分を含んだ馬場コンディション。内回りの1800mで何が主導権をとるのか、ミナレットが好スタートを決めたマイネグレヴィルを制して先頭に立ち、そこへサクラプレジールがピッタリと寄せて来ます。人気を分けたブランネージュとシャトーブランシュが好位置を確保。中団にアイスフォーリス。後方にはバウンスシャッセ、ケイティバローズで、最後方には追い込みのパワースポット。

2コーナーをまわると、逃げるミナレットにサクラプレジールが外に馬体を併せに行き、一気にペースが上がります。離れた3番手の外にブランネージュ。それを前に見る形でシャトーブランシュ。アイスフォーリスが中団で縦長の展開。後ろから4頭目がバウンスシャッセ。

1000m通過が59秒2。速くはありませんが馬場コンディションを考えると、まずまずの平均ペース。勝負どころの3コーナー過ぎに、後続馬がギュッと迫って来て、バウンスシャッセも外をまわり抜群の手応えで中団に進出。

4コーナーをまわって、ミナレットに並びかけたサクラプレジールの外からマイネグレヴィルが一気に先頭。続いてブランネージュが先頭争いに加わる形。そんなときに中団から真っ白な馬体が飛び出してきました。アイスフォーリスです。ここがラストランになるアイスフォーリス。三浦騎手のロスのない最高の騎乗でゴールを目指します。

013 014 そのときでした。大外に出したバウンスシャッセが猛然と追い込んできて、内のアイスフォーリスとの争い。さすがにバウンスシャッセの末脚がまさりグイと抜け出したところがゴールでした。最後方から直線勝負に賭けたパワースポットが大外を強襲して3着。

フラワーC以来、実に1年ぶりの勝利を手にしたバウンスシャッセ。この1年は苦労の連続でした。鞍上には主戦の北村宏騎手(騎乗停止中)ではなく、田辺騎手とニュー・コンビ。今年は昨年の経験を踏まえて、相当活躍が期待されます。

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