京成杯の安藤勝騎手のプレーには驚かされました。この日、騎乗したのは期待の注目馬アドマイヤテンクウ。未勝利勝ちしたときが外から鋭く追い込んで優勝。そして、前走のラジオNIKKEI杯2歳Sでは、最後方近くから直線内をついて接近。5着ながら0秒2差の接戦。これまでの4戦が、スタートでモタついたり、行き脚がつかなく直線だけの競馬。それゆえ、2,000mの距離は歓迎なのですが、京成杯は中山内回り。しかも、枠順が1番枠。顔ぶれをみても、どうも流れが速くなりそうになく、この状況で追い込んで来れるのか、不安のほうが大きかったのです。
ところが、今回のアドマイヤテンクウは違いました。好スタートを決めると、コーナーを利して押し出されるように先頭。驚きです。あの追い込みのアドマイヤテンクウが逃げているのです。前半の5ハロンが63秒2。まさに超スローペースです。いつも逃げていたブルーソックスは中団。このブルーソックスは結局、最後方の13着でゴール。騎乗したクラストゥス騎手は「最初は引っ掛かり気味で押さえるのに苦労したよ。最後はいっぱいだったね。距離は短いほうがいいんじゃないかな」と。逃げたことしかない馬を、無理やり超スローで押さえ込もうとしたアナタが悪いんじゃないか! とつぶやく私。
結局、この流れにうまく乗ったアドマイヤテンクウが終始リードして、そのまま逃げ切るかに見えたのですが、これを早めに察知した絶好調の横山典騎手の1番人気エイシンフラッシュが、直線で並びかけて激しい叩き合いの末、鼻差競り勝って優勝。ラスト2ハロンは11秒4-11秒4。後続馬はなすすべがありませんでした。
優勝したエイシンフラッシュの横山典騎手は「最初は逃げてもいいかな、と思っていたが、まさか安藤さんが行くとは考えていなかったので、さすがだなあ・・と思いました。アドマイヤがしぶといのはわかっていたから、いつでも並びかけられるよう用意はしていました。まあ、それだけの手応えもあったしね。まだ背中が緩い馬だから、まだまだ良くなってきますよ。楽しみです」とコメント。
惜しかったのは私の本命だったフラガラッハ。暮れの阪神のデビュー戦で2着ながら、5回阪神開催でラスト33秒8は、同開催の阪神で同期出走馬のなかでピカイチ。この破壊力に期待したのですが、3着の2番人気レッドスパークルに頭差4着。外を回り、ゴール前は3着馬を凌ぐ勢い。少しずぶいところがあるので、距離延長したほうがより持ち味が生きそうです。ただし、賞金を加算できなかったことが、クラシックに向う上で大きな痛手。12月20日のデビューからもう3戦も消化。これでサバイバル戦に突入すると、疲労残りが不安になります。
父はマイル戦以下の距離で、強烈な末脚で一世を風靡したデュランダル。その父の枠を超えた活躍を期待したものです。
超スローがわかっていた安藤勝騎手が取った作戦に、おお、さすがだなあ・・と感心!!
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