
すでに
桜花賞戦線は
ルージュバックを筆頭に、有力馬が出そろった印象がありましたが、そこへ遅れて参上したのがクイーンズリング。新馬→
菜の花賞を連勝。一躍、クラシック候補にノシ上がりましたが、
菜の花賞から中7週。選んだレースが距離短縮した
フィリーズレビュー。
エルフィンS、
チューリップ賞、
クイーンCをパスして、何故、
フィリーズレビューだったのか、当日納得がいきました。馬体重がマイナス20K。体重が戻らなく、ここが
桜花賞向かう最後の砦だったのです。
この馬体重を前にして、1番人気でも単勝のオッズがアップ。やや不安を感じながら応援されたファンの方も多かったのではないでしょうか。
前日に雨などもあって、時計を要する馬場コンディション。17番枠を引いて、はたして大丈夫だろうか、疑心暗鬼だったかも知れません。

ところが、ところがです。そんな不安も杞憂に終わる圧倒的なドラマでした。それも、スタートで後手を踏み、騎乗したM・
デムーロ騎手は、レース後「クレバーな馬だし、本番を考えてレースをさせました」と、自信のコメント。


逃げたウイッシュハピネスが前半3ハロンを34秒7で入り、半マイルが46秒7。水分を含んだ馬場で、やや速い流れで展開。
2番人気の
ムーンエクスプレスが2番手の正攻法。3番人気のコートシャルマンも好位置で展開。そしてクイーンズリングが後方でじっくり末脚を温存。

そして直線まで後方で動かず、4コーナーをまわって大外に持ち出すと、まるで役者が違いました。強烈な末脚であっという間に次々抜き去りゴール前で先頭。ビックリする破壊力でした。先頭に立つと
デムーロ騎手が手綱を抑えたままゴールイン。その圧倒的な強さを見せつけたクイーンズリング。

ところが、やはりマイナス20K。本番前に3歳牝馬が大幅な馬体減。4月12日の
桜花賞まで中3週。果たして間に合うのか、体調を回復できるのか、十分な調教ができるのか、その不安材料はついてまわりそうです。この中間、目を離せない1頭です。
