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オークスの結果は出走停止になった馬に起因していた!!


  011012 東京GIのファンファーレが場内に響き渡ります。第76回「オークス」は、1頭取り消した(トーセンナチュラル)17頭の精鋭3歳牝馬によって行われました。

圧倒的1番人気に推されたルージュバック、桜花賞で4馬身ちぎったレッツゴードンキが2番人気で続いていました。ともにピカピカの毛ヅヤ。落ちつきがあって上々の仕上がりという印象を受けました。

スターターの旗が振られると同時に、ファンファーレが定刻通り鳴り響きます。スタンド前の輪乗り状態から、まず先入れの奇数番号の馬たちがそれぞれの枠に収まったのが、ファンファーレから1分後。

ところが、1頭だけ17番の馬がゲート入りに手こずらせています。クルミナルでした。なかなか入ろうとしないので、ゲートの前扉が開けられ、ゲート入りを促しますが、これにも無反応で入ろうとしません。

時計の針は刻々と刻んで行きます。奇数番の馬はクルミナル以外すべてゲート入り。やむなく頭から布頭巾で被せられて、尾を池添騎手が持ち上げ、ゲートの前に来てもダメ。ならばと、後ろ向きでゲートに向かうとクルミナルは反抗。そして、クルミナルがゲートに入ったのが、ファンファーレ後、3分15秒という時間をクルミナルのために要しました。

大観衆を前にして、この異常事態に真っ先にゲート入りして、ずっと辛抱させていた奇数番の馬と騎手。進境はいかがだったでしょうか。

002 定刻を大きく遅れてスタートしたオークス。1番という最内の馬番を引き当てたレッツゴードンキ。スタートでややもたついたスタート。岩田騎手は「今回もこの枠順でしたから、桜花賞のように逃げるつもりでいたのですが、どうもポンと行けませんでしたね」。

外枠のノットフォーマルの黛騎手が主導権を主張。これに内からシングウィズジョイ、それにローデッド、ディアマイダーリンと好位を形成。レッツゴードンキはそれらを前に見てラチ沿いを走ります。岩田騎手は背中を丸くし、手綱を力いっぱい引き、両足を前に突っ張るようにして、ブレーキを踏んでいるような仕草。その外には早くもレッゴーをマークして進むルージュバック。

そして、そのルージュバックをピッタリと直後でマークするクルミナル。アースライズが中団の外を追走。内にはココロノアイ、その直後にミッキークイーン。後方にはアンドリエッテ。私の本命馬です。クイーンズリング、最後方をポツンとキャットコインが追走。

そして勝負どころの3角ではルージュバックがレッツゴードンキの前に入ります。外からクルミナル、直後にミッキークイーンが浮上。アースライズが中団のイン。アンドリエッテはまだ後方。

004 4コーナーを先頭でまわるノットフォーマル。2番手がローデット、ディアマイダーリンが続きます。その直後にシングウィズジョイの外から抜群の手応えでルージュバックが上昇。外にはクルミナルも接近。内を見るとミッキークイーンがいます。大外に出したのがアンドリエッテ。先頭のノットフォーマルから絶望的な位置。

005 006 ジリジリと接近してきたルージュバックが、残り200mでレッツゴードンキがいないのを確認するかのように、一気に先頭に躍り出て来ました。その外からクルミナルが肉薄。そしてミッキークイーンが直線中程で外に出し、ルージュバックに猛然と接近。そしてゴール前寸前で並びかけます。そうはさせまいと懸命に左ステッキ入れる戸崎・ルージュバック。クルミナルが真ん中で遅れます。並びかけたミッキークイーン。追われるものと追うもの。やはり追うものが強く、ミッキークイーンが力強くゴールへ駆け抜けました。

008 大外からアンドリエッテがグングン肉薄してきましたが無念の5着。アンドリエッテに騎乗した川田騎手は「流れも向かなかったけど、ゲートであんなに待たされたこの娘が可哀想ですよ。もう走る気がなくなったようでゲートから前に進んで行きませんでした」

続けて「まともに上位に来た馬のなかで、奇数番号の馬は僕だけでしょう。それを見てわかるはずです」。9着までに入った奇数番号の馬は2頭だけ。1頭がクルミナルでご迷惑馬でした。

同様に1番枠のレッツゴードンキの岩田騎手も「状態は桜花賞以上のように感じました。今回もこの枠だし、行ければ行こうと思っていたのですが、桜花賞のようなスタートが切れませんでした。道中は力みぱなしでしたね」とコメント。

014009 12着のキャットコインは「ずいぶん待たされて扉を蹴ってしまいました」と柴田善騎手。

オークスの結果を左右した犯人クルミナルは5月25日から6月14日まで出走停止。発走試験を受けることになりました。