
昨年秋にデビューしてポンポンと3連勝!いずれもダートで独走状態の
ワンサイド。断トツの人気に支持されたゴールデンバローズが「
ユニコーンS」に参戦。東京ダート1600mはレコードを含めて3戦3勝。まず負けられないと見たのか、単勝が1.5倍というぶっちぎりの人気。

ところが、このゴールデンバローズは3月のドバイ、UAE
ダービー以来の実戦でした。過去、海外帰りの有力馬が力を出し切れず敗退するシーンを数多く見てきている私には、ゴールデンバローズとて撃沈する可能性もあると推察。
実際、ドバイに行く前に走った2月の東京、ヒヤシンス賞で508Kだったのが、今回は10K増の518K。調整過程でやや大事に仕上げられた過ぎた印象がありました。
一方、2番人気に推されたのが青竜Sで、ビックリするようなラスト34秒7という強烈なパンチ力で相手を沈めたノンコノユメ。いつもスタートでモタつく癖があるものの青竜S同様に東京ダート1600m。ここならば好勝負になる、という見方をするファンも少なくなかったのです。
私が狙ったのはアキトクレッセント。ゴールデンバローズやノンコノユメにしろ、あるいは青竜S2着のアルタイルにしても後方待機の末脚温存組。これらが牽制し合うと、おそらく単騎で行けるアキトクレッセントには願ってもない展開だ。2度目の東京コースで、直前の青竜S3着からも勝負になるはずと考えたのです。
ところが、思いとは逆のほうにドラマは姿を変えようとしていました。逃げるはずの主導権を取ってマイペースに持ち込むはずのアキトクレッセントが、なんとスタートで4馬身も出遅れ。2歩目でバランスを崩してしまったのです。予想外でした。
ノンコノユメは出遅れたもののいつものこと。
鞍上のルメール
騎手は慌てず後方に控えます。ゴールデンバローズは中団の外目に待機しました。

内からピンストライプ、外からブチコ、そのまた外からノボバカラが先を争う形で主導権を主張。なんとかブチコが先手を取ると、ピンストライプが2番手で、ノボバカラが3番手で落ち着きました。前半の入りが34秒5。小雨模様のやや重馬場で高速コンディション。遅くはないのですが、別段とくべつ速い流れでもありません。
ラインルーフが好枠を生かし内々の4番手。ゴールデンバローズは中団で、それをマークするようにダイワインパルスとアルタイル。後方2番手にノンコノユメ。そして最後方は不覚の出遅れアキトクレッセント。


そして、ブチコを先頭にその外にピンストライプ、そしてノボバカラ。この3頭が並んで後続を離して直線に入って来ました。
ゴールデンバローズは外に持ち出して前を追いますが、かなり離された好位グループにやっと追いついてきました。そして方やノンコノユメも後方から一団に追いつくと、馬込みの中に突入。その前にはアルタイルの姿も見えます。最後方から差を縮めてきたアキトクレセントが直線一番外に進路。
先行するブチコに外から抜群の手応えでノボバカラが並びかけるとアッサリ先頭。一杯になったピンストライプの外からゴールデンバローズが伸びて来ましたが、それ以上の迫力でグングン迫って来たのがノンコノユメ。1頭だけ伸び脚の勢いが違いました。みるみるうちにその差を縮めると、先頭に立ったノボバカラに並びかけて一気に突き放しにかかります。1馬身、2馬身と差を広げて
鞍上のルメール
騎手は抜群の手応えを残して余裕綽々のゴールイン。初
重賞制覇でノンコノユメを称えました。

2着に粘ったノボバカラ。ゴール前グイグイと伸びて来たアルタイルが3着。そして、圧倒的な支持を集めたゴールデンバローズが4着と痛い敗退。ブチコがなんとかかんとか5着に頑張りました。
一方、大きな出遅れで不完全燃焼だったアキトクレッセントは12着。最後は外から流し気味の追い方でした。3着アルタイルから0秒8差。しごく残念です。

いずれにしても、ラスト35秒5で突き抜けたノンコノユメ。距離延長は微妙ですが。来年の
G1東京ダート1600m、
フェブラリーSが大変楽しみになりました。
