1番人気エイシンヒカリが期待に応えて「
毎日王冠」を、堂々と逃げ切り勝ちを決めました。
秋の天皇賞の前哨戦、「
毎日王冠」は良馬場の東京競馬場で、注目の強豪が勢ぞろい。一昨年、5番人気の
クラレントが3着に逃げ粘り、昨年は主導権を取った11番人気の
サンレイレーザーがクビ差2着。先手を取った馬が開幕週の馬場を利して粘り抜く、いわゆるスローの前残り、ということもここ2年の
毎日王冠の結果が出ていました。
今年はエイシンヒカリが典型的な逃げタイプ。他に
リアルインパクト、
クラレント、
グランデッツァなどが先行タイプですが、折り合えることもあって、エイシンヒカリに喧嘩を売ってまで競ることは考えづらいことでした。
そのことはファンの方もご存知。13番枠にもかかわらず1番人気に支持されたエイシンヒカリ。そのことを意気に感じたのか、抜群のスタートを決めて、労せずして外から先頭に立ちかけます。

一方、3歳馬アンビシャスが出遅れて最後方に置かれる結果的に致命的不利。また
クラレントも出負けして後方。
リアルインパクトもジックリ戦法。こなると、主導権を取ったエイシンヒカリの一人旅。前半3ハロンを35秒9、半マイルが47秒9、翌日ツクバアスナロが優勝した500万クラスの35秒6-47秒4よりも遅いペース。
遅いペースを読んだ
横山典騎手の追い込み
ヴァンセンヌが、内の
グランデッツァと並んで2番手。その直後にイスラボニータ、内には
ディサイファ。この位置には
ダノンシャークが展開。中団にトーセン
スターダムと外に
リアルインパクト。後方に
クラレント、最後方には
スピルバーグがいて、ポツンとアンビシャスが追走。

1000m通過が59秒9、やはり前記の500万よりも遅い流れ。ここから単騎一人旅のエイシンヒカリが11秒台にギア
チェンジ。直線も抜群の手応えで進むエイシンヒカリを、
グランデッツァ、
ヴァンセンヌ、
リアルインパクトが2番手から前を追います。ピッタリと
ディサイファとイスラボニータが追走。
ダノンシャークが続きます。最後方には変わらず
スピルバーグ、外にアンビシャス。

快調に飛ばすエイシンヒカリ。直後の2番手グループは逆に脚色が鈍くなってきました。そこをイスラボニータがスパート。エイシンヒカリを追います。それでもエイシンヒカリの脚色は衰えずゴールを目指します。外から
ディサイファがグイグイと伸びて来ました。



後方グループは上りの速い決着で際立った脚で迫って来る馬が見当たりません。アンビシャスが直線一番外から前を追いますが、ラスト33秒0の最速を駆使してもダメ。
まさに影をも踏まさぬエイシンヒカリが、ラスト34秒0の再加速で
ディサイファ、イスラボニータを振り切り、むしろ余力を見せてゴールイン。これで3連勝。
ディサイファがイスラボニータをクビ差捉えて2着。アンビシャスが6着で、
ヴァンセンヌが失速して9着。その後ろには昨
秋の天皇賞馬
スピルバーグで10着。
来る
天皇賞に向けて力強い第一歩を踏み出したエイシンヒカリ。本番でも顔ぶれからおそらく競り込んで来るような馬が見当たらず、またまた一人旅の様相です。
京都大賞典を制した
ラブリーデイとの対決となるのでしょうか。ともに前哨戦が1番人気で優勝。
ひと叩きしたイスラボニータ、サウンズオブアース(賞金的に微妙)、
スピルバーグ、アンビシャスの巻き返しはあるのか、目を離せない
天皇賞戦線となりました。
