冬のソナタのサンヒョクことパク・ヨンハさんの突然の自殺というニュースに、衝撃を受け ていると、打ち合わせが済んだその足で、地下鉄の丸の内線に乗って後楽園に向っていました。
すっかり夏の夕闇に包まれた後楽園は、ぽっかり浮き出た東京ドームのイルミネーションと、遊園地の観覧車、鮮やかなグリーンの木立のスポットが、独特の世界を演出していました。
「いやあ~、久しぶりだなあ・・」と思いつつ、階段のテッペンに立ったとき、眼下に見える人の一団。ああ、同じ仲間だ、という安堵感。そこは夢を求めて集まった同好の志、競馬ファンの一群でした。
この日は、TCK・大井競馬場で、注目のGI・第33回「帝王賞」2,000m。人気は東京大賞典の勝ち馬サクセスブロッケン。1番枠で内田博ジョッキー。2番人気は王者ヴァーミリアン。目下2連勝のスマートファルコンが3番人気で、ヴァーミリアンと同期の大将格カネヒキリは4番人気の支持されていました。
ところが、この帝王賞は過去、その年のかしわ記念好走馬が圧倒的な強さを見せているレースでもあるのです。ヴァーミリアンが1月の川崎記念以来の実戦で、カネヒキリが1年2ヶ月ぶりのレース。また、スマートファルコンもダート1,400mで連勝。2,000mの帝王賞は厳しいという私なりの見方をしました。
サクセスブロッケンが一番有利のように思えましたが、こんな蒸し暑い日は決してよくない、だから昨年の夏も全休したのではないか、と考えて、狙った本命はフリオーソ。昨年の帝王賞でヴァーミリアンの2着。前走のかしわ記念も優勝したエスポワールシチーの2着。3番手以下が離されてしまった内容からも出色の内容。しかも、4番枠からポンと主導権を取ると恐らく単騎逃げだろう、と予想。5番人気は美味しいゾ。
で、結論が◎フリオーソ○サクセスブロッケン▲ヴァーミリアンで、アドマイヤスバル、カネ ヒキリ、セレンが△候補。
レースは最内枠を引いたサクセスブロッケンが飛び出しました。距離に不安のあるスマートファルコンが下げて、2番手はフリオーソ。マコトスパルビエロの直後にカネヒキリとヴァーミリアン。前半3ハロンが35秒4という緩みない流れ。4角で動いたカネヒキリが3番手に上がると、ヴァーミリアンも直後に進出。逃げるサクセスブロッケンに並びかけたフリオーソが一気に先頭に立つと、グングン加速して後続を引き離し堂々の優勝。2馬身半差の圧勝でした。
2着はしぶとく伸びたカネヒキリが、長期休養明けを乗り切って2着。3着が頭差まで肉薄してきたボンネビルレコード。8歳馬2頭がGI2、3着。アドマイヤスバルとセレンがそのあとに続き、サクセスブロッケンが8着、ヴァーミリアンが9着に失速。比較的人気の馬が上位で頑張ることが多い帝王賞には珍しい結果となりました。この人気2頭はやはり体調に問題があったように思います
力を入れて購入した3連単、3連複は、ボンネビルの予想外の3着好走でオジャン。ああ、あれがアドマイヤスバルかセレンだったらなあ・・とつぶやく私。
ゴーゴー、キャー!ジェットコースターの絶叫を背中で聴きながら、イルミネーション輝く後楽園を後にしたのでした。