
3歳時はクラシック候補と言われたものの無冠に終わった4歳牝馬
ルージュバック。春後半の東京、
エプソムカップで豪快に圧勝。秋に向け大いに夢が広がったものです。
その
ルージュバックが秋の初戦に選んだのが「
毎日王冠」。
天皇賞を目指す古馬の強者が揃いました。昨年の
天皇賞・秋で2着だったステファノス。
安田記念で王者モーリスを破った
ロゴタイプ。
大阪杯でキタサンブラックを破ったアンビシャス。

相手に不足はないはずです。その
ルージュバックが見事な末脚と男勝りの勝負強さを発揮。アンビシャス以下をねじ伏せて秋初戦を勝ち上がりました。
秋雨前線の影響で、馬場コンディションは稍重馬場。好スタートを決めた
ディサイファが先頭。これを外から
マイネルミラノが一気に主導権。外からウイン
フルブルーム。さらに
ロゴタイプと内に
ディサイファが続きます。中団のインにステファノス。そこから少し間を置いてアンビシャス、その後ろに
ルージュバック。
ロンギングダンサーがいて最後方が出遅れた
ヒストリカル。

前半1000mが60秒3。馬場コンディションを加味しても少し遅い流れです。この形で4コーナーをまわり直線に入って来ました。逃げる
マイネルミラノに後続が迫って来ました。2番手のウイン
フルブルームが先頭に並びかけます。この直後にいた
ディサイファは前がカベになり、その後ろのステファノスも間が開くのを待っています。
そうこうしている間に外から2頭が馬体を併せて伸びて来ました。アンビシャスと
ルージュバックです。ラスト200mで外の2頭が先頭に立ちます。内のアンビシャス、外の
ルージュバック。激しい叩き合いです。内ではステファノスが狭い内から迫りますが、すでに1、2着馬は前方に行っています。

態勢は抜け出した2頭。最後方から大外をまわり
ヒストリカルが迫って来ました。そこには
ロンギングダンサーもいます。
2頭の叩き合いはゴール板前でグイと伸びた
ルージュバックが優勝。2着がアンビシャス。大外から詰め寄った
ヒストリカルが3着に入り、
ロンギングダンサーが4着。厳しい競馬になったステファノスが5着。
ディサイファが6着で脚を余し気味。不完全燃焼の一戦でした。
ディサイファの小島
調教師は、レース後、私に「ここ一本に備えて、
札幌記念をパスしたのに・・・。この馬は一瞬の決め手に欠けるから、ジックリとためて、直線ヨーイドンの競馬はダメなんだけどね。今日はそれになってしまった。言っといてよ~」と、私に言われても・・・。
昨年の秋とは精神的にも見違えるくらい成長が感じられる
ルージュバック。次はいよいよGI獲りです。
