波乱含みの中山金杯は、1番人気のコスモファントムが優勝。昨年の中山金杯の優勝馬アクシオンは12着に敗退。体調の差が結果となって出てしまいました。
それにしても、1着のコスモファントムから13着のアルコセニョーラまで0秒6差の大激戦。流れや枠順次第では、また異なった結果になっていたような気がします。上位を占めた馬のほとんどが、インサイドでレースを進めて、4角でも外を回らずにインコース、あるいはその周りにいた馬が、すべて上位で健闘していました。
従って後方待機で4角を外から追い上げようとした馬は、コースロスのぶん末脚を生かせるような展開にはなりませんでした。
考えてみれば、中山競馬場は暮れの前開催からほとんど好天続きで、馬場コンディションはこの時季としては、珍しいくらいに高速馬場。従って、インコース有利、先行馬有利は動かしたいところなのです。それゆえ、中山金杯の1分59秒8は余りにも平凡。1000クラスでも出るタイム。前半5ハロン通過が61秒0というスローペースだったからというものの、ラスト11秒2からゴール寸前の11秒8の減速は、レベル、体調の問題があったような気もします。
1番人気のコスモファントムは、メンバー中、唯一の4歳馬。過去、6、7歳馬が活躍している珍しいレースですが、9年ぶりに4歳馬が優勝。これは今年の重賞、GI戦線を暗示しているのかも知れません。
一方、今年の3歳馬に目を転じると、牝馬同士のフェアリーS。注目の良血ダンスファンタジアが、前走の阪神ジュベナイルFとは一変した圧巻の独走劇。後続に2馬身半差の横綱相撲でした。前半の半マイルが45秒5というハイペースを中団で楽々追走、直線クラストゥス騎手が仕掛けると一気に抜け出しました。時計が1分33秒7は出色の時計。昨年の1着コスモネモシン、2着アプリコットフィズの時計を1秒1も上回るもの。3牝馬の頂点に立つ阪神ジュベナイルF優勝のレーヴディソールに、追いつき追い越せといった印象です。
また、京都も開幕週とあって京都金杯は高速馬場のコンディション。内枠からシルポートが難なく主導権を取ると、これも好枠に恵まれたガルボが楽々2番手追走。ライブコンサートとマイネルファルケがそのあとのポジション。結局、坦々とした流れになり、そのままシルポートが逃げ切り勝ち。首差でガルボが続き、その後のライブコンサートが3着という、先行馬同士の決着。
京都2日目のメイン準オープンの新春Sでは11番人気のノボリデュークが、逃げまくり惜しい3着に健闘。3連単は80万余円の大波乱。翌日のシンザン記念はインサイドの3番手追走から抜け出したレッドデイヴィスが快勝。同じく最内を進んだオルフェーヴルが2着。3着マルセリーナ、4着アドマイヤサガスもインサイド追走。
1分34秒0の勝ちタイムは過去10年で最高タイム。これは能力以前に馬場コンディションに後押しがあったことも否めません。
4日目の古馬オープン淀短距離Sで上位を占めた3頭も、インサイドを利して食い込みました。馬番が3・1・2番の順で入線。京都は中山以上にインサイド有利で、これは枠順からも明白。とくに短距離戦ではこの傾向が一段と強い傾向。今後の参考の為にもインプットしておきたいですね。