
世界のホースマン注目の「
ジャパンC」。1番人気キタサンブラックが圧巻の2馬身半差。強力な同型が見当たらないことから、キタサンブラックが一人旅に持ち込むだろう、という大方の見方。1番枠を引き当てたこともあり多くの支持が集中しました。
私もキタサンブラックは
天皇賞をパスし、ここ一本に備えて来たこともあって、最大のライバルと考えていました。
で、スローペースは必至。私は昨年の
有馬記念を考えていました。当時もキタサンブラックの単騎逃げ。3番手で展開したゴールドアクターが優勝。同じような位置にいたサウンズオブアースがクビ差の2着。キタサンブラックが3着。
同じようなペースであれば、キタサンブラックの直後で展開するサウンズオブアース、ゴールドアクターにもチャンスはあると見ました。

なかでも、サウンズオブアースは昨年の
ジャパンCでレース中に大きな不利がありながら差のない5着。今回の直前、
京都大賞典で見せたラスト33秒1の破壊力からも、十分勝負になると考えました。
そして予想は◎サウンズオブアース〇キタサンブラック。私なりに結構自信がありました。
そして、抜群のスタートを決めたキタサンブラックが自然に先頭に立つ形。ワンアンドオンリーが2番手。その直後にゴールドアクター、外には
武豊キタサンを一本にマークするムーア
騎手のリアルスティール。他の馬が何故に来ないのか、ムーア
騎手が再三後ろを振り返ります。
中団の内に追い込みの
ルージュバック早めの位置取り。外に並ぶ
デムーロ騎手のサウンズオブアース。その真後ろにシュヴァルグラン。後方にはレインボーライン。その後ろに
フェイムゲームで、背後にはどうしたのか消極策のディーマジェスティ。

前半の1000mが61秒7。半分の1200m通過が1分14秒2。やはり予測された通りスローで流れて行きます
。
ほとんど一団の展開。直線は最内を開けて先頭に立っているキタサンブラック。その真後ろにはゴールドアクター、外にワンアンドオンリー、その外側にリアルスティール。
ラストインパクトは開いたインを狙います。
ルージュバックがイラプト、
フェイムゲームと並んでラストスパート。
その後ろで内に位置取りしていたサウンズオブアースが内から外に持ち出します。その後ろから外をまわるシュヴァルグラン。
ラスト400mで
武豊キタサンブラックが、一気にゴーサイン。ここでゴールドアクター、リアルスティールが少し離されました。それを見たサウンズオブアースが外から猛然とキタサンブラックを急追。

キタサンブラックが突き放しにかかった外からサウンズオブアースがグイグイと肉薄。とはいえ、キタサンブラックがセーフティーリードを保って、そのままサウンズオブアースを振り切りゴールイン。
武豊騎手4勝目の
ジャパンC優勝。
サウンズオブアースが2着に入り、一番外から内で粘るゴールドアクター、リアルスティールを差し込んで3着。

一方、人気の一角ディーマジェスティは後方でまったく動けず13着の惨敗。展開というよりも体調が一息、本物ではなかった印象です。同じような位置にいたドイツのナイトフラワーにも伸び負けてしまいました。
なお、海外招待馬で最先着が7着のイキートス(ドイツ)。騎乗したファーガソン
騎手は「いい瞬発力をみせることが出来ました。素晴らしいレースが出来ました」と満足顔。この程度の海外の馬は、おそらく来年も勝負にならないでしょう。アゴアシ付きの招待馬。この観光気分は当分続きそうです。
いずれにしても、秋のGIは7戦6勝。〇キタサンブラック◎サウンズオブアース△シュヴァルグラン。心に残る
ジャパンCとなりました。
