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小倉大賞典はドンピシャで◎バトルバニヤンだったんだけど、ハナ差2着とはこれって運?!


 シルクロードSの14番人気◎アーバニティが2着、京都牝馬Sの5番人気ショウリュウムーンの優勝で、気を良くしていた私が続いて選んだのが小倉大賞典のバトルバニヤン。この馬は小倉だからこその“隠し玉”的な存在でした。
 というのも、この小倉大賞典は9歳、10歳のアサカディフィートが連覇するなど、小倉ならではの巧者が一気に台頭して来るレースだったのです。
 そこで待っていたのがこのバトルバニヤン。8戦して3勝、2着3回。昨年の小倉記念で57Kのハンデを背負い2着の実績。かつ芝1800mで4勝と、まさに小倉大賞典はドンピシャ。久しぶりにベスト・パフォーマンスが期待できると考えて、手ぐすね引いて待っていたレースでした。しかも、前走の京都金杯のマイル戦は明らかに距離不足。4角でショウリュウムーンと共に、大外を回ったロスも大きく10着。これで彼の株価はグンと大きくダウン。結局9番人気で、単勝30・1倍。
 これは美味しい。美味しすぎる・・と内心ワクワク、ルンルン気分。おまけにこの2月で勇退される池江泰郎きゅう舎所属。同じきゅう舎で1番人気のリルダヴァルとワン・ツーフィニッシュになるかも知れないと予測。
 これはこれは、ウシシ・・。馬連に馬単。おっ何!1番人気リルダヴァルで108倍以上もつくぞー。3連複に3連単、とりあえず3連単の1着固定のフォーメーションをと、書き始めているところに、
 「アベコーさん、お久しぶりです」と、声を掛けてきたのが安藤裕君。5年ぶりくらいの対面。彼はひとり英国に渡って、きゅう舎のスタッフとして頑張り、ジョッキーの夢が捨てられなくて、カナダに渡りプロ騎手として大活躍。ところが大きなケガをして騎手を断念。帰国しプロ野球、横浜ベイスターズの通訳として第二の人生を踏み出したのですが、幼い頃からの思いである競走馬に携わる仕事を探して、レースホースコーディネーターという仕事に辿り着いたようなのです。
 「馬主である父が3年前に亡くなって、いろいろ考えさせられることがありました・・」と言う安藤君。
 と、懐かしさのあまり彼と話し込んでいるうちに、なな、なんと時計の針は小倉大賞典締め切り1分前。慌ててペンを取りマークカードに記入できたのが、書きかけの3連単フォーメーション。3連複も・・と思いつつ書き始めたのですが、時間が気になり、まずは3連単のマークカードを自動発券機にダッシュで挿入。さあ、3連複もとペンを走らせ始めると、無常にも締め切りのベルの音。まあ、いいか、3連単が買えたし・・。
 スタートで我がバトルバニヤンは、藤岡康騎手の手が動くのですが、なかなかそれに反応がなくて、後方グループに置かれるズブさ。仕方なく後方インをトコトコ追走。
 レースは予想通りシゲルタックにコスモセンサー、ピッタリとクレバートウショウが先行する形。前半5ハロンが58秒4。緩みない流れです。
 4角で4番手のサンライズベガが動くと、それを待っていたようにリルダヴァル。直線2頭が抜け出して叩き合いを演じているところに、インから直線で外に出した我がバトルバニヤンが猛追。ゴール寸前で中のリルダヴァルを捉えて、内のサンライズベガに並んだところがゴールでした。それでも私の目にはバトルバニヤンが抜き去ったようにも見えたのでしたが、ああ、惜しくもハナ差負け。実に際どいハナ差。
 馬連1万9100円、3連複1万6620円・・という場内アナウンスが空しく聞こえたのでした。せめてハナ差逆転していたら・・3連単だけでも凄い配当に!空しい我が心の叫びが口から出るのを、ただひたすら抑えているだけだったのでした。