真夏のハンデ戦!奥手の血が開花。ハナ差と言うドラマチック決着!!
戸崎・サンマルティン(2番人気)は、好位で展開する1番人気のストロングタイタンを警戒して、その背後で徹底的にマークしていました。 大外枠から一気に主導権を取ったバンドワゴン。バンドワゴンの和田は、昨年クランモンタナに騎乗して11番人気ながら2番手から押し切って優勝。今年もクランモンタナは参戦して来たものの主導権を取るようなスピードはないと判断したのかも知れません。それでバンドワゴンは主導権を取る作戦に出ました。 人気が集中したストロングタイタン。前走のマレーシアCをコースレコードで優勝。3番手からクビ差競り勝ったものでしたが、今回の小倉記念も川田騎手で同じような作戦。 ヴォージュが2番手で、その内にはタツゴウゲキ。このタツゴウゲキは騎乗予定のデムーロ騎手が落馬で、急遽、ピンチヒッターに立ったのが秋山騎手でした。 そして、戸崎サンマルティンは中団の外。インにはスピリッツミノル。その外にはフェルメッツア。そして後方はベルーフが待機。 前半の半マイルが46秒7、1000m通過は58秒3。凄い高速馬場で、ハイペースではないものの緩みない流れ。 おそらく戸崎騎手の頭の中には、ストロングタイタンが4角先頭を狙って出て来ると感じていたのでしょう。それを踏まえてサンマルティンは3角過ぎにゴーサイン。スルスルと4コーナーでストロングタイタンの外に馬体を併せに出ました。 バンドワゴンは早くもギブアップ。2番手からヴォージュが先頭に立ちかけましたが、ストロングタイタンを置き去りにしたサンマルティンが、これを容赦なく捉まえて直線先頭。このままゴールに向け真一文字か、と思われましたが、好位でじっと我慢していたタツゴウゲキが、開いた内を通りラストスパート。秋山騎手のステッキに応えて内からサンマルティンに並んで行きます。 外にサンマルティン、内はタツゴウゲキ。激しい叩き合いで2頭並んだままゴールイン。結果、ハナ差だけタツゴウゲキが先に出ていました。 3馬身開いた3着にはベルーフの追い込みをクビ差振り切ったフェルメッツアがいました。 昨年の秋は500万クラスでウロウロしていた5歳タツゴウゲキ。52kの軽ハンデに恵まれたとはいえ、馬体を併せてからの勝負強さはたいしたものです。初重賞制覇となりました。 父がマーベラスサンデー。奥手の代表格。血は争えないということでしょうか。
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