fbpx

越後連峰の虹の向うに、GIの大舞台は見えたのか!!


0810  新潟のマイル戦、関屋記念は、ある意味で実績のある馬が、実績通りのレースをするのに、もっとも適した一戦であるように思います。
 昨年の関屋記念優勝馬レッツゴーキリシマは、前年の11月以来の実戦でアッサリと快勝。ラスト33秒2での逃げ切り勝ちは見事でした。3年前のマルカシェンクもダービー卿CTで1番人気に推されて凡退。4ヶ月ぶりの実戦ながら汚名返上となりました。
 圧巻だったのは4年前のカンパニー。前年の天皇賞以来の実戦。それでも大外をケタ違いの破壊力で3馬身半も突き抜けて圧倒!
 それぞれがGIで活躍していた馬たちであり、今年もその例に違わない結果となりました。そう、それがレインボーペガサスだったのです。
 今年で6歳ですから3年前のきさらぎ賞では、スマイルジャック、ヤマニンキングリー、レッゴーキリシマ等に快勝。皐月賞は4着に善戦。そして日本ダービーでは5番人気で5着に好走。まさにクラシック級の逸材でした。
 ところが、レインボーペガサスにとって1年4ヶ月という長期休養でもわかるように、常に脚部不安や、生命の危機とも言われた大怪我との闘いだったのです。今回の関屋記念も2月以来の実戦。鮫島厩舎でも続けて使えないということを理解しており、中間は芳賀牧場でのプール調教→宇治田原優駿ステーブルでの調教。というプロセスから栗東入り。この一連の調整過程がレインボーペガサスにとって、今回の栄冠を手にすることにつながったのです。
 さて、レースはマイネルファルケが飛び出し、0810_2一気にスピードを緩めることなく後続との差を広げて行きます。2番手をスペシャルハートが追走。その直後にガンダーラ。そして、バラけた好位置をレインボーペガサス。後方にスズジュピターがいて、3歳牝馬で紅一点のサトノフローラもやや後ろの位置で末脚を温存。
 一方、新潟巧者で1番人気のセイクリッドバレーは最後方で、今回も直線一気の末脚に賭けます。同じ位置にはスタートで後手を踏んだ2番人気のエアラフォン。
 先頭のマイネルファルケが快調に飛ばして先頭で直線に入ってきたのですが、後続馬もグングンと接近。前半1000m通過57秒8という平均よりやや遅い流れに好位置で乗ったレインボーペガサスが、直線残り400mで抜群の手応えで先頭に立ち、これを捉えんとセイクリッドバレーが鋭い脚を見せたもののそれは一瞬だけ。その外から鋭く伸びた3歳馬サトノフローラが2着か、と思われた瞬間、大外から凄い末脚でエアラフォンが突っ込んできました。0810_3
 それでも、早めに抜け出したレインボーペガサスを捉えるまではいかず、結局、エアラフォンが2着で、サトノフローラが3着。セイクリッドバレーは5着。きさらぎ賞以来の3年半ぶりの重賞制覇となりました。
0810_5 安藤勝騎手は真っ黒く日焼けした顔から流れる汗を拭おうともせず、ホッとした表情で「怪我をしたり、入れ込みが激しかったり、色々あったけどクラシックで頑張っていたようにこれくらいは走っていい馬だよ」とコメント。
 多くのスタッフが携わって復活を遂げたレインボーペガサス。越後連峰の虹の向うに、GIの大舞台は見えたでしょうか。