「一度あることは二度ある」とは良く言ったもので、大波乱が予測された「新潟記念」は、トップハンデを背負ったナリタクリスタルが優勝。クリスタルにとっては昨年の新潟記念に続いての制覇。
ハンデ頭の馬は、過去10年で優勝はおろか、2着もなし。3着が2回あるだけというトップハンデ大苦戦の新潟記念なのです。そういったデータも後押しだったのか、昨年の優勝馬ナリタクリスタルは、蓋を開けると5番人気。
ん?5番人気といえば、昨年のナリタクリスタルも5番人気。2番人気に推された小倉記念で4着に敗退して、やや株価を下げてしまいましたが、今回も同じようなパターン。前走の小倉記念が1番人気で6着。直線不利があって不完全燃焼でした。
また、トップハンデと言っても、ここ5年のハンデ頭はすべて58K。だから57・5Kのハンデは、考えようによっては恵まれたハンデだったように思います。
当初、このレースには、ミッキーペトラが登録していました。長期休養明けの青函Sを見事な逃げ切り勝ち。続く函館記念では武豊騎手で2番人気に推された馬です。おそらくミッキーの一人旅、単騎逃げでそのまま押し切れると見て、◎に指名するつもりでしたが、直前でキャンセル。
このキャンセルが結果的に、新潟記念の結果を左右することになったようです。スーッと外からサンライズベガが、難なく主導権。これに楽々ナリタクリスタルが2番手。前半の半分5ハロンが60秒9で、1000万クラスでも遅いタイム。このスローの流れで決定的だったのは、3角手前から3番手以下が離れてしまったこと。1番人気のタッチミーノットは、前の2頭に付いて行かなければいけないのに、末脚温存とばかりシッカリ抑え込んでいるのです。三浦騎手はもっと勝ちに行く競馬をしなければいけません。
スイスイと楽に逃げるサンライズベガ。タッチミーノットが七夕賞で2着したとき、サンライズベガは15着。そのときとは違って、まるで別馬のようなノビノビ競馬です。何となく2番手に付けたナリタクリスタルも、前走の窮屈だった小倉記念とは違ってノビノビ競馬。
この調子で、後半6ハロンを12秒4-11秒7-11秒2-10秒9と、ハロン毎にゴールに向ってグングン加速。これでは後方で展開している馬は絶望的。さすがにラスト1ハロンは12秒0とダウンしたものの先行した2頭に並びかけるまではいかず、ゴール寸前で逃げるサンライズベガを捉えたナリタクリスタルが首差抜け出て優勝。
そういえば、昨年の新潟記念も3番手のナリタクリスタルが優勝。同じく2、3番手で展開したサンライズベガが首・頭差の惜しい3着。一度あることは二度あるのです。二度あることは三度あるかどうかは分かりませんが、武豊騎手にしてみれば、何となく2番手に付ける格好になって、そのままゴール前で追い出したら勝っちゃった!かのような気持ちではないでしょうか。
優勝馬、及び2着馬は中3週から6週に限る(過去10年で20頭中18頭が該当)が、今年も生きたデータとなりました。
あれ?ハンデ頭が勝っちゃった!というより何となく勝たせて貰ったクリスタル(^^♪
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