
連日のように雨が降り続く中で、超大型の台風21号が接近。どしゃぶりの雨の中で注目のクラシック3冠目の「
菊花賞」が開催されました。
馬場状態は不良馬場。泥が高く跳ね上がるコンディション。この馬場が各陣営に与えた影響は少なくないと思います。
「こんな馬場では後方待機、直線勝負は厳しい・・」との思いが、それぞれの陣営にあったようです。

内からスーと先頭に立ったのがウインガナドル。後ろにはアダムバローズ。それに続く外からマイスタイルが一気に浮上。1週目の4コーナーでウインガナドルに並びかけ、スタンド前で先頭に立ったマイスタイル。最初の1000m通過が64秒1。不良馬場で緩みないペースに見えました。
1番人気のキセキは後方で折り合いに専念。2番人気がアルアインで中団の外。それを前に見て3番人気のミッキースワローが続きます。アルアインの前には4番人気のダンビュライト。出遅れたサトノアーサー(5番人気)がキセキの真後ろ。サトノ
クロニクル(6番人気)が中団の内。同じところにポポカテペトル。その後ろに控えたクリンチャー。

そして、2000m通過が2分12秒9。各馬が仕掛け詰めの流れ。3コーナーを過ぎるとマイスタイルに変わり先頭に立ったウインガナドル。続くアダムバローズ。ところが、4コーナー手前から後続の各馬が一気に仕掛けて前に浮上して来ました。
そして4コーナーで先頭に立った
武豊騎手のダンビュライト。そして一気にスパートしてきたクリンチャーが並びかけて来ます。その背後に内からポポカテペトル。それらに外から並ぶアルアイン。その外にミッキースワロー。中団にサトノアーサー、マイネルヴァンシュ。一番外にキセキが浮上して来ました。
直線先頭に立ったダンビュライトに外にクリンチャー、内からポポカテペトル。外にはアルアイン、その外にミッキースワロー。それを見ていたキセキが大外からグングン浮上。
ここでダンビュライトとアルアインが脱落。そしてミッキースワローも外からキセキに並ばれると脚が上がり気味。そして外からグイとキセキがアッサリと抜け出してゴールに駆け込みました。スタンドに向かい顔を泥で真っ黒になりながら、M・
デムーロ騎手が大きなアクションでガッツポーズ。激しい叩き合いを演じているクリンチャーとポポカテペトル以下に、2馬身ちぎり捨てる圧勝劇。ゴール寸前で脚を滑らし躓きましたが、大事には至りませんでした。
勝ちタイムが3分18秒9、ラスト3ハロンが40秒0。昨年のサトノダイヤモンドが3分3秒3、ラスト34秒7。昨年よりも15秒以上も遅い時計。


先行した3頭が16、17、18着。バタバタになり遥か後方に失速。先行勢には厳しい戦いとなりました。
「いやあ、すごい馬場だったね。そんな中で良く頑張ってくれたと思う」と、ミッキースワロー(6着)の
横山典騎手。
優勝したキセキは、初
重賞制覇が
菊花賞となりました。良馬場であればどんな結果になったのか、気になるところです。
