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あんな調教で勝たれなくて良かった!それでも高い潜在能力をアピールした香港勢!!


0915_1  それはそれは激しい叩き合い、もの凄いデッヒートでした。5着に逃げ粘ったテイエムオオタカまで勝ち馬から0秒2差という大接戦。
0915_2  何がなんでも逃げたいと主張していたテイエムオオタカとヘッドライナー。この2頭の逃げ争いが大きなカギを握っていた今回の「セントウルS」でしたが、結局ダッシュ良く飛び出したのが3歳馬テイエムオオタカ。当然ながらヘッドライナーが仕掛けて並びかけて来ると思っていた和田騎手。ところが、ヘッドライナーは3番手グループをシゴキながらの追走。2番手に付けたのが2番人気のエーシンヴァーゴウ。抑えきれないくらいの手応えで、0915_3楽々2番手追走。新潟の直線1000mで連勝してきたことが、結果的にこの馬には大きく吉と出たようです。
 前半3ハロンが34秒1。開幕週の阪神としては比較的遅い流れ。ニュー阪神競馬場に変わってから過去4年。いずれも前半3ハロンは33秒台。4年前のときは11番人気サンアディユが優勝。このときの前半3ハロンは33秒4で、勝ちタイムが1分7秒1。今年の1分8秒5と比較しても格段の開きです。
 もちろん、その時の馬場状況や、各馬の能力差があると思われますが、秋の開幕週ということでは共通しており、良馬場という条件下、この時計の異なる意味というのは、GIスプリンターズSを考察する上で、大きなターニングポイントになりそうです。
 昨年のセントウルS優勝馬ダッシャーゴーゴーは1分8秒0で快勝。レースのラスト3ハロンが34秒1。一昨年のアルティマトゥーレは前半33秒8の流れに、好位置で対応して2馬身半差の圧勝。レースのラスト3ハロンは34秒0。
 そういった過去のレースを踏まえて、今回のセントウルSは芝1200mの重賞としては明らかに平凡。同じ日の1000万・仲秋特別(芝1400m)の前半3ハロンが34秒2と比較しても、レベルが低い内容だったことがハッキリしています。
 平凡な時計の決着。そこに2番手から競り勝ったエーシンヴァーゴウの優勝があり、香港ラッキーナインの2着好走があったと思われます。
 3着ダッシャーゴーゴーは昨年時よりも0秒6も遅いタイム。調教で今ひとつ迫力不足のような印象でしたが、きゅう舎サイドでは、昨年が目一杯に仕上げて本番のスプリンターズSが2位降着から4着に敗れ去ったことを考慮。今回は少し余裕の仕上げにしたとコメント。中2週あけて本番を迎える上で、やはり最有力馬には違いありません。
 優勝したエーシンヴァーゴウは田辺騎手の好判断が光りました。テイエムオオタカの2番手という積極策。無理に押さえ込まず、馬の任せるままに騎乗してきた田辺騎手。彼自身も大きな進歩となる1勝だったとはずです。
 それにしても、香港勢には驚かされます。あのキャンター1本で2着だったラッキーナイン。結果的に降着となりブービーだったものの29K増で4位に食い込んだグリーンバーディー。共に4月、5月以来の実戦。こんな調整でここまで来たことを踏まえて「2年連続で惜しいレースでしたね。来年は3頭連れて来ようかな」と、笑顔で語るファウンズ調教師。
 日本の競馬ファンにしてみれば、そんな香港の馬に勝たれないで良かった・・と、胸を撫で下ろしているかも知れません。
 本番はシンガポールのスーパーホース、ロケットマンが参戦とか。大物級の来日に日本側も色めきたっています。0915_4