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何かを暗示するのかゴール前ラスト“11秒6”というセントライト記念!


0921_1  注目の菊花賞トライアル「セントライト記念」は、レコードに0秒2差まで迫る熱戦でした。
 優勝は6番人気の伏兵だったフェイトフルウォー。皐月賞、ダービーで12着、13着と凡退。京成杯で優勝した馬ですがトップクラスでは力不足か、と一般の評価は一気にダウン。
 とはいえ、ダービーのあと休養し、充電したことが大正解。0921_11馬体はひと回り大きくなって成長をアピール。直前の坂路調教でも51秒台でラストが12秒3という迫力走。先週に続いての快走に再考を余儀なくされたのです。右回りの方が向いていそうな走法もありました。
 馬込みの中でキッチリと折り合って手応えは十分。なるほど、前半5ハロンが57秒5、1600m通過は1分33秒5と、先行した馬には息の入らない厳しい展開。4角で好位置に進出し、直線外目に出すとゴール前でグンと弾けたのです。
 驚いたのは人気のトーセンラーを突き放したことです。というのも、トーセンラーにとっては2番枠ということから、最後方に下げて外を回っては、この高速馬場は乗り切れない、という思いがあったのでしょう。それで中団のインを走り、まさにコースロスのない競馬。蛯名騎手にとってはベストの騎乗で対応できたのです。しかも、速い流れで願ってもない展開。4角で前を捌ければ大いにチャンスでした。
0921_2_2  直線最内からグングン加速して自慢の末脚が炸裂だ! 直線最内からグングン加速して自慢の末脚が炸裂だ!ともが思ったはずです。2000m通過が1分58秒7。あと1ハロン、200mでした。そこで信じられないことが起きたのです。12秒3-12秒5-12秒7と、ハイペースが応えてペースもダウン。これは当然です。経済コースを衝いて追い込んだトーセンラーの最高の形でしたが、なんと追いついたはずの前を行くフェイトフルウォーが信じられないような再加0921_3速。あと1ハロンのことでした。追いすがるトーセンラーを突き放すような末脚で圧勝。ハイペースの中での衝撃のラスト11秒6!でした。
 信じられないスタミナと勝負強さ。これは次なる舞台である菊花賞に向けて大仕事が出来そうな予感。父は大活躍の中長距離系のステイゴールド。母の父が日本最高のステイヤーであったメジロマックイーン。もう胸が高まるのを抑えきれません。
 トーセンラーは最高の形で2着。京都が向いているとはいえ、馬体が2K減の428Kは、成長力という点で残念です。父のディープインパクトと同様に研ぎ澄まされた馬体の造りなのですが・・。
 一方で1番人気のサダムパテックはスタートのミスが致命的。直線追い込んできたものの3着が一杯でした。ただし、506Kとダービー時よりも馬体の成長が窺えた点が収穫です。
 3番手で駒を進めたベルシャザールが4着。速い時計の決着は明らかにマイナスですが速い流れを追走して崩れなかった粘り腰はさすがダービー3着馬。賞賛ものです。0921_4