
注目の
ジャパンCを制したのは5番人気のシュヴァルグランでした。今年の初勝利が今回の
ジャパンCで初のGI制覇。
阪神大賞典でサトノダイヤモンドの2着。
春の天皇賞でキタサンブラックの2着。主役の前に脇役を演じて来ましたが、今回は見事に待ち焦がれたGIの栄冠を、ようやくゲットしました。
妹のヴィブロスは
秋華賞、ドバイターフでGIを2勝。後れを取った兄のシュヴァルグラン。ようやく姉の
ヴィルシーナ、そしてヴィブロスにようやく追いつきました。
さて、今年の
ジャパンCは、ひとつの大きな課題を抱えていました。それは直前の
天皇賞が、記録的な大雨で不良馬場のコンディションだったということです。
優勝したキタサンブラックが出遅れながら、内をピッタリと走り、ガラッと開いた内をついて、追い込んで来たサトノクラウンと激しいデットヒート。クビ差退けたものの勝ち時計が例年よりも10秒も遅い消耗戦だったのです。各馬は疲労困憊していたことは疑いようがありません。そこから中3週、疲労を解消するだけで一杯一杯ではないか、私はそう考えました。
となると、
天皇賞の1、2着のキタサンブラックとサトノクラウンは、大きく減点との結論に達しました。おそらく勝ち馬は
天皇賞組以外から出る!
京都大賞典3着から臨むシュヴァルグラン。
神戸新聞杯優勝からここ一本のレイデオロ。
昨年2着のサウンズオブアース。昨年の
ジャパンCでシュヴァルグランと大接戦したドイツのイキートス。キタサンブラックはそのあとだろう、私はそういう見解でした。
レースは逃げると考えていたギニョールが行きません。難なく主導権を取ったキタサンブラックの単騎逃げ。ギニョールと
ディサイファ、ワンアンドオンリーが2番手。その真後ろに内からシュヴァルグラン。その背後にソウルスターリング。レイデオロは中団の後方。その背後にマカヒキ。3番人気のサトノクラウンが続き、サウンズオブアースとアイダホが後方で、イキートスとレインボーラインが一番後ろです。前半5ハロンが60秒2と、緩やかなペースで坦々と進みます。

4コーナーを先頭でまわるキタサンブラック。ギニョールと
ディサイファが並んで2番手。その後ろにいた内のシュヴァルグランが仕掛けて一気に2番手に進出。後ろには内からソウルスターリング、レイデオロ、サトノクラウンが浮上。マカヒキも懸命に追い上げ態勢。サウンズオブアース、イキートス、最後方レインボーラインも差を詰めて来ました。

ゴール前で懸命に逃げ粘ろうとするキタサンブラック。これを外から並びかけて抜け出すシュヴァルグラン。一番外からレイデオロ。4番手以下が遅れます。
そして先頭に躍り出たシュヴァルグランが、力強く抜け出して待望のGIゴールのテープを真っ先に切っていました。2着にキタサンブラックを外から捉えたレイデオロ。大きく4馬身遅れてマカヒキ、アイダホ、レインボーラインと続きました。

シュヴァルグランはオーナーが大魔神でお馴染みの佐々木主浩さん。今年は妹ヴィブロスに続くGI制覇を達成。
女優の加奈子夫人もご一緒に記念撮影。笑顔で溢れていました。
