
それは突然でした。まさかまさかのドラマでした。スローの流れから先行した3頭の決着と、誰の目にもそう映ったときでした。
後方に位置したゴールドドリームが、まるで時間が止まったような感覚に陥るくらいの豪脚でグングン伸びて来ます。それでも先を行く馬との差から、まず間に合わないと、届かない、と思えたのですが、Rムーア
騎手の豪快な、そして力強い追い方、ゴール寸前で見事に差し切り勝ち。
砂の王者決定戦、ダートGI「チャンピオンズC」は、今年も中京のダート1800mで行われました。
みやこSで初めて
重賞勝ちを決めたテイエムジンソクが1番人気。JBCクラシックを制した
サウンドトゥルーが続いて2番人気。2頭が人気を分ける形。
ところが、今年は強力な逃げ馬が見あたりません。そこで、1番枠を引き当てた
コパノリッキーが主導権を難なく取りに行きます。そうするとテイエムジンソクがスンナリと2番手。そして内からケイティブレイブ。差なくモルトベーネ、そしてこれに並ぶロンドンタウン。
サウンドトゥルーは最後方のポジション。その前にノンコノユメ、その前にミツバがいて、すぐ前にはカフジテイク。さらにその前にはゴールドドリーム。斜め前には外を通る
アウォーディーがいます。

半マイルが48秒9。1000m通過が61秒6と、まさに
コパノリッキーのペース。スローと推測したことは間違いではなかった・・・。
快調に逃げる
コパノリッキーにピッタリとテイエムジンソク。ケイティブレイブも楽に3番手を追走。4番手にいたロンドンタウンの脚色が4コーナー手前でダウン。

直線先頭で余力を残す逃げる
コパノリッキー、続くテイエムジンソク、ケイティブレイブ。私の目にはこの3頭の争い、と思えたのですが、まさかここから大きなドラマが待っていたとは微塵も思えませんでした。
後方4番手にいたゴールドドリームが直線でムーア
騎手が外に出すと、ラスト35秒2の迫力で前にいる馬をゴボウ抜き。瞬きする間に前の3頭に接近し、ゴール寸前で豪快に突き抜けました。
グイグイと力で追いまくるムーア
騎手。それでいて上体が崩れないのですから、さすが世界のRムーア
騎手。見事にGI制覇に導きました。ゴールドドリームは
フェブラリーSに続くGI制覇。

2着にテイエムジンソク、頑張った
コパノリッキーが3着、そしてケイティブレイブが4着。先行した馬が残る流れでしたが、その推測を打ち破るゴールドドリームの末脚。そして騎乗したムーア
騎手。本当に頭が下がりました。
ちなみに、
サウンドトゥルーが11着と惨敗。
アウォーディーが5着でカフジテイクが7着でした。
