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雨、重馬場を弾き飛ばしたサトノアーサーに初栄冠!!


それは2番人気のサトノアーサーが待望の初重賞勝ち。注目の一戦「エプソムカップ」は、昼過ぎから強まる雨の中で行われました。

中団外の前方に位置したサトノアーサーが、外から直線でじんわりと前に浮上。ここが勝負どころ、と判断した戸崎騎手。坂上から一気にスパートし、アッサリと先頭に立つと、外から迫るグリュイエール、内から伸びるサーブルオールを振り切るようにゴールを目指しました。ゴール寸前で一番外から猛然と強襲したハクサンルドルフを半馬身振り切り見事に初重賞制覇。 ダービー、菊花賞に挑戦した馬で、神戸新聞杯でレイデオロの3着。重賞制覇は時間の問題とされていましたが、近くて遠い重賞の冠だったのです。

雨馬場は不良馬場の菊花賞で11着。決して歓迎材料ではなかったはずです。それよりも休養明けをひと叩きして、CWコースでもの凄い迫力走。一変した体調に戻っていたようにも思えました。

戸崎騎手は「スタートが思いのほか良くて、楽に狙ったポジションで運べました。こういう雨で緩い馬場も、まったく問題なかったですね。低い走りでまだまだ良くなりそうな予感がします」とコメント。

スタートと同時に自然と先頭に立つ形でスマートオーディン。この直後のインにマイネルフロストが付ける形。内からブラックスピネル、その外にベルキャニオン。外にはサトノアーサー。それらの内にベルキャニオン、そして外に並ぶ1番人気のダイワキャグニー。逃げのマイネルミラノは何故かこの位置。内にはエアアンセムがいます。この後にグリュイエールが陣取ります。ハクサンルドルフとサーブルオール。そして出遅れたサーブルオール。 内を開けて快調に逃げたスマートオーディンも直線に入ると、さすがに2年ぶりの実戦で、末脚がガラガラと鈍りました。圧倒的な1番人気に推されていたダイワギャグニーも直線に入ると、雨でボコボコした馬場を気遣ってか、加速力が見られません。奇襲策かポッカリ開いた内からマイネルミラノが顔を覗かせましたが、坂を上がると急に失速。

好位で粘るベルキャニオンの外から、ブラックスピネルの外に出せたサトノアーサーの勢い、動きが目立ちました。 外から前が邪魔で仕方なく内に進路を選択したサーブルオールがグイグイと肉迫。そして外からグリュイエール。それでも、サトノアーサーの脚勢が目立ち態勢は決まり!ゴール前で大外から追い込んだハクサンルドルフを振り切り、嬉しい初重賞を遂にゲット。

単勝2.8倍のダイワキャグニーは直線バタバタで14着に失速。馬場状態が大きく影響したようです。 注目していたアデイインザライフはスタートで大きく出遅れて、なおかつ重馬場に脚を取られて万事休す。とはいえ、新潟記念をラスト32秒台で圧勝したパンチ力。夏の新潟記念で見直したい1頭です(アデイインザライフはその後引退を発表しました:編集部注)。

また、4着に敗れたサーブルオール。直線外から内に進路を取り4着と好走。3着のグリュイエールと共に今年後半戦の目玉です。